教会の中には三種類の人間がいる

 

 

天界の秘義3653

 

 この凡てから、これらの節には愛の諸善と信仰との方面で教会がそれらのものを剥奪される状態が充分に記されていると同時にこれらの善と真理の中にいる者たちに向ってその者たちはその際何を為さねばならないかについて勧告が与えられていることが今や明白である。教会の中には三種類の人間がいるのである、すなわち、主に対する愛の中にいる者と隣人に対する仁慈の中にいる者と真理に対する情愛の中にいる者がいるのである。最初の部類にぞくしている者たち、すなわち、主に対する愛の中にいる者たちはとくに『ユダヤにいる者は山々に逃げなさい』という言葉により意味されている。第二の部類にいる者たち、すなわち、隣人に対する仁慈の中にいる者たちは『家の屋根にいる者は家から何かを取り出すために下へ降りてはならない』という言葉により意味されている。第三の部類にいる者たち、すなわち、真理の情愛の中にいる者たちは、『野[畠]にいる者たちは、その上着を取るためにかえってはならない』という言葉により意味されている。(これらの言葉について前に言われもし、説明されたことを参照されたい、2454番、『帰ること』と『ふりかえること』により意味されていることについてもそこを参照されたい)。