肥やし
1.地では排泄物により土地が肥沃になることが生み出される
2.それ自身では排泄物のようなものであるといったものも何かの用を果さなくてはならない
1.地では排泄物により土地が肥沃になることが生み出される
「排泄物により霊的な事柄において表象されているものについて」
霊界日記2660
排泄物は霊的な、汚れた、嫌悪すべきものである。地では排泄物により土地が肥沃になることが生み出されるからには、そこから、汚れた幾多の罪を告白し、自らが糞のようなものであることを告白する者たちの中には、こうした地の中には種子が成長することが表象されるのである。他生でも同じく、姦淫と残酷との楽しいものといったものが腐敗して、悪臭を発する糞のようなものとなり、かくて彼らがそうしたものを忌み嫌い初めると、その時はこれらの霊は、謂わば、その中に善の能力が植え付けられることが出来る土壌となるのである。
2.それ自身では排泄物のようなものであるといったものも何かの用を果さなくてはならない
天界の秘義1103
「カナンは彼の僕とならなくてはならない」。これは礼拝を外なるもののみから成立させる者は卑賤な役目を果すことが出来ることを意味していることは前節(25、26)にカナンが僕であることについて言われたことから明白である。こうした人間は実に地上では主の教会の中では僕ではないのである。なぜなら彼らの中には高い地位を占め、他の凡ゆる者の上に置かれて、仁慈と良心からは何事も行ってはいないが、しかも極めて厳格に教会の外なるものを守り、それを守らない者を罪に定めさえしている者が多くいるからである。しかしこうした人間は仁慈と良心の中にいないで、礼拝をもっぱら内なるものを欠いた外なるものから成立させているため、主の王国では、すなわち、他生では僕である。なぜなら彼らは不幸な者の中に居るからである。彼らがそこで果している務めは卑賤なものであって、またそれにはここに充分に述べることも出来ないほどに多くのものがあるが、それについては主の神的慈悲の下に今後記すことにしよう。なぜなら他生では各々の者は例外なしに何か用を果たさなくてはならないからであるが、それは人間は世に住んでいる間に、また他生に住んでいる間にも、主の良しとされるところに従って、その住んでいる社会にまた隣人に対し用を遂行するという目的以外の目的のためには生まれていないためである。このことは人間の身体の場合も同一であって、人間の身体の各部分も、実にそれ自身では無価値な物でさえも何かの用を果さなくてはならないのである。例えば、食物に対してのみでなく、排泄物を分離し、内蔵を浄化する上に役に立たなくてはならない多くの唾液、胆汁、他の分泌液のような、それ自身では排泄物のようなものであるといったものも何かの用を果さなくてはならないのである。畠とぶどう畠の肥料と糞といった他の多くの物もそのようなことに役立っているのである。