好意
天界の秘義6914
誤謬の中にいる者らが取扱われているため、『好意』により好意が意味されてはいないからである、なぜなら誤謬と悪の中にいる者らは何人にも決して好意を抱かないのであり、もし彼らがたれかに益を与えるにしても、またはその者に危害を加えないにしても、それは禍いを恐れる思いから発しているのであり、それが彼らの好意の源泉であり、またそれがここに意味されている『好意』であるからである。内意は事物をそのあるがままに示しており、それが文字で現されているようには示しはしないで、各々を主題に適用させているのである。それがそうであることはまたエジプト人について以下に記されていることからも明白である、即ち彼らはイスラエルの子孫を何らかの好意から去らせたのではなく、更に禍いが降りかかるのを恐れたところから去らせたのである(出エジプト記11・1、12・33)。