血縁関係

 

 

天界の秘義3815

 

霊界にはまたは天界の中には、主に対する愛と隣人に対する愛の、またはそれと同一のものではあるが、善の血縁関係と相似性以外の血縁関係と相似性は何ら存在しないことは、天界を構成していて、無数に存在している社会がことごとく愛の度と相違とに応じ、引いてはそこから派生している信仰の度と相違とに応じ完全に相互に区別されているという事実からわたしに明らかにされたのであり(685、917、2739、3612番を参照)、またはかれらが互に他を認め合うのは身体の生命の中に存在したいかような関係からでもなくて、専ら善とそこから派生してくる真理から発しているという事実からも明らかにされたのである。かれらは類似した善の中にいないかぎり、父は息子を、または娘を認めはしないし、兄弟も兄弟をまたは姉妹をも認めはしないし、夫さえも妻を認めはしないのである。かれらは最初他生に入ってくると、実際会うには会うが、しかし間もなく離れてしまうのである、なぜなら善そのものが、または愛と仁慈とが人各々をその者自身の社会へ決定づけ、振り分けられるからである。血縁関係は各々の人物がいる社会の中で始まり、そこから他の関係が発して、円周みさえもたっしているのである。