菓子

 

 

 

天界の秘義2177〔7〕

 

 菓子に作られた細かい粉は全般的には、前に引用した記事から明白であるようにパンと同じことを、すなわち、愛の天的なものを表象し、ひき粉〔あら粉〕は愛の霊的なものを表象したのである。『顔のパン』または『供えのパン』と呼ばれた『パン』(またはパンのかたまり)は細かい粉から作られたが、この粉は菓子の中に調製されて、机の上に置かれたが、それは愛を、すなわち人類に対する主の慈悲を、またそれに対する人間の相互的な働きを絶えず表象するものであったのである。これらのパンの塊りについてはモーセの書に以下のように記されている―

 

  あなたは細かい粉をとって、それを十二の菓子に焼かなくてはならない、十分の二で一つの菓子を作らなくてはならない、あなたはそれをエホバの前に清いテーブルの上に二列にして、一列に六個おかなくてはならない。あなたは各々の列の上に清い乳香を置かなくてはならない、それをエホバに捧げられた火祭として記念のものとしてそのパンにおかなくてはならない。安息日ごとに絶えずかれはそれを永遠の契約としてイスラエルの子孫からエホバの前に絶えず順序正しく供えなくてはならない。そしてそれをアロンとその息子たちのものとしなくてはならない、かれらはそれを聖い所で食べなくてはならない、それは永遠の教令によりエホバにささげられた火祭にぞくしていて、かれには聖いものの中でも聖いものであるからである(レビ記24・5−9)。

 

ここに記されている個々のもの各々は、その最小の細々としたものでさえもすべて愛と仁慈との聖いものを表象したのであり、『細かい粉』は、『細かい粉のひき粉』と同じことを、すなわち天的なものとその天的なものの霊的なものを表象し、『菓子』はその二つのものが連結している状態を表象したのである。