関節がはずれる

 

天界の秘義4281

 

「ヤコブのもものくぼみがかれがかれと組打ちしているとき関節が外れた」によりこの連結はヤコブの子孫のもとでは全く害われ、斥けられてしまったことが意味されていることは、問題の意義における『関節がはずれる』の意義から明白であり、それは斥けられることであり、かくてそこなわれることである。『もものくぼみ』が連結を意味されていることは前に言われたことから明らかであり(4280番)、また聖言では『ヤコブ』はヤコブのみでなく、またかれの子孫をことごとく意味しているためであり、そのことは聖言の多くの記事から明白である

 

 

天界の秘義4281[2]

 

それで教会を表象するものがかれらの間に現れるため、全く表象的なものであった教令と律法とが明らかな啓示によりかれらに与えられたのであり、それでかれらがそうしたものの中にいて、そうしたものを厳格に守っているかぎり、かれらは表象することができたのであるが、そうしたものから外れて、例えば他の民族の教令と律法に、とくに他の神々を拝する礼拝に心を向けると、そのときはかれらはかれら自身から表象する能力を剥ぎ取ったのである。そうした理由からかれらは、捕囚、禍、脅迫、奇蹟といった外的な手段により、真に表象的なものである律法と教令へ駆り立てられたのであるが、しかし外なる礼拝の中に内なる礼拝を持っている者たちのように、内なる手段によりそうしたものへ駆り立てられたのではなかったのである。こうした事柄が『ヤコブのもものくぼみの関節が外れること』により、そのことがヤコブとその子孫とに関連した内なる歴史的意義において解されるとき意味されているのである。