解放の神学

 

 

 

聖母から司祭へ1988.2.25

サンパウロ市・イタイシ(ブラジル)

 

 この国は、わたしの敵からあれほど誘(いざな)われてはいますが、あなたたちの天の母から非常に愛され、護られています。

 この国で、わたしの教会が直面している状態に、わたしの心は非常に悲しんでいます。

 ここで教会は内的に分裂しています。まことの信仰を失う危険にさらされ、その内部に多くの謬説がひろがっています。

 こんな状態になったのは、すでに教皇と一致していない牧者たちにその原因があります。

 彼らの唯一の心配は、ひたすら社会的な問題に向かっていて、イエズスが、あがないの偉大な恵みと霊魂の救いを得させるために十字架上に亡くなられたことを忘れています。こうして、解放の神学の教えが日毎に広がっていきますが、これはまさにキリストとその福音に対するうらぎりです。

 神の聖なる教会の司教と司祭たちよ、教皇との完全な一致にもどりなさい。

 イエズスがお示しになった真理を勇気と忠実をもって、再び教えなさい。

 福音をそのまま完全に伝え、あなたたちにまかせられた群れの世話をしなさい。

 離教と棄教が、こん日、この国の教会をおびやかしています。

 

 

聖母から司祭へ1992.2.27 キト市(エクワドル国)

 

 この大陸に生き、苦しんでいる教会でさえ、内部からの分裂によって脅かされているのです。このような分裂が生じるのは、ある司教たち、神学者たち、司祭や信徒たちが教皇から離れ、その教導職に反対しているからです。

 わたしの敵は、とくに解放の神学という腹ぐろい企てで、ここの教会を攻撃しようと決めたのです。解放の神学こそ、キリストとその福音に対するほんとうに裏切りです。そのために、わたしの心は今日も苦しみの剣で貫かれています。