腎臓
天界の秘義5381
巨大人の中で腎臓、尿管、膀胱を構成している者たちは、他の者たちの性質を探り、調べだすことを何ものにもまさって欲しているといった性質を持っており、その中には、そうすることに公正が多少なりと在りさえすれば、こらしめ、罰することを熱烈に求める者たちがいる。腎臓、尿管、膀胱の任務はこうした種類のものである、なぜならそれらはそれらの中へ送りこまれる血を調べて、その中に不用な、また有害な漿液が在るか、ないかを見、それを有益なものから分離し、それから矯正するからである、すなわち、それを下方の位置へ追いやり、その途中でも、また後でも色々な方法でそれを撹乱させるからである。こうしたことが問題の部分の領域を構成している者たちの任務である。しかし尿そのものが、とくに悪臭を発している尿が相応している霊と霊の社会とは奈落のものである、なぜなら尿は血液から分離されるとすぐに、それは腎臓の小さな管の中に、または膀胱の中に在るけれども、身体の外に在るからである、なぜなら分離されたものはもはや身体の中を循環しないし、そのためその身体のいくたの部分が存在するようになり、存続することには何ら寄与しないからである。
天界の秘義5381[2]
わたしは、腎臓と尿管との領域を構成している者たちはすばやく他の者の性質を―その者らは何を考え、また何を欲しているかを―点検し、または探り出し、主としてその者らを罰することができるために、きっかけを見つけ、他の者らが何かの過失を犯していると立証しようとする欲念を抱いていることをしばしば知ったのであり、この欲念とこの意図についてかれらと語ったのである。世ではこうした種類の多くの者は裁判官であって、かれらは罰金をとり、こらしめ、罰することが正当であると信じるきっかけを見つけると心で喜んだのである。こうした者の働きは腎臓、尿管、膀胱の在る背中の領域に感じられるのである。膀胱にぞくしている者たちはゲヘナの方へひろがっており、そこでかれらのある者はいわば法廷にいるかのように坐っている。
天界の秘義5383
以下のことは―この世のほとんど凡ての者には信じることのできないことではあるが―他生の驚異の一つである、すなわちたれであれ霊が他の霊に近づくや否や、とくにその霊が人間に近づくと、かれはすぐさまその相手の思いと情愛とを、その者がそれまでしていたことを、かくてその現在の状態の凡てを、恰もかれがその相手と長らく共にいたかのように知るのであり、その伝達は全く完全に行われるのである。しかしこれらの認識にも相違があり、或る霊たちは内的なものを認め、他の者はただ外的なもののみしか認めないのである。この後の者は、もし知ろうとの欲念を持つなら、他の者の内部を色々な手段によって点検するのである。
天界の秘義5384
巨大人の中で腎臓、尿管、膀胱の領域を構成している者たちが他の者をこらしめる方法にも種々のものがある、その大半はかれらは楽しい、喜ばしい物を取り去って、楽しくない、悲しい物をもってくるのである。こうした欲念によりこれらの霊は地獄と交流しているが、しかしかれらが(他の者を)こらしめる前に探求する主張[申し立て]の公正により、天界と交流している。そうした理由からかれらはこの領域にとめおかれている。
霊界日記367
腎臓を形作っている霊たちは、真理により誤謬を消散させ、かくて霊的な事柄を清めようと願っている者たちである。そのことは把握することの出来ない方法で行われている。そこから腎臓の中に起っている分離する効果が発している。1747年〔59歳〕12月20日。