いかような場所でも、そこから善良な霊が去るとすぐさま、

それは悪い霊により占められる

 

 

 

天界の秘義6858

 

 主が世に来られる以前では、霊的な者たちがその後挙げられたところの天界のかの領域をことごとく悪い魔鬼と霊とが占めていたのである、なぜなら主が来られる以前にはそうした多くの者は自由に徘徊して、善良な者たちを、特に低地にいる霊的な者たちに取り憑いてこれを悩ませたが、しかし主が来られた後は彼らは凡てその地獄に突き落とされて、その領域は解放され、霊的な教会に属した者たちに嗣業として与えられたのである。いかような場所でも、そこから善良な霊が去るとすぐさま、それは悪い霊により占められることは、また悪い者がそこから放逐され、そのことが行われると、すぐさま、それは再び善の中にいる者たちへ移ることは再三述べたところである。その理由は、奈落の者らは天界のものを、特に彼らに対立しているものを破壊しようと絶えず燃えており、それで何らかの場所が、そこに住む者がいなくなると、その時は無防備状態になるため、それは直ぐに悪い者により占められるということである。前に言われたように、このことが悪と誤謬とにより占められた領域により特に意味されており、そのことが放逐されなくてはならないかった諸国民により意味されているのである。このことは前に言われたことと共に(6854番)、大いなる秘義であり、そのことは啓示されなくては知られることは出来ないのである。

 

 

 

天界の秘義8054

 

主が来られる前は、天界は三つに分かれてはいず、一つであった。霊的な天界は未だ形成されていなかった。その場所は誤謬と悪の中にいるものの外なる手段により、特に卓越と高貴とを考えることにより若干の真理と善との中に留め置かれることの出来る者らにより占められていたのである。天界のこの領域が当時そうした霊らにより占められていた理由は、善良な者が欠けており、霊的な教会に属した者たちが未だ準備が出来ておらず、それでも凡ゆる場所は主から人間に至る連続性が存在するためには[主が人間と連続されるためには]霊らにより占められねばならなかったということであった。なぜなら連続性がないなら人間は死滅してしまったからである。