万軍のエホバ

 

 

天界の秘義3448[6]

 

 列王記上には―

 

 わたしはエホバがその王座の植えに坐られているのを、また諸天界の軍勢の凡てがその右手と左手に立っているのを見た(列王記上22・19)。

 

ヨエル書には―

 

 エホバはその軍勢の前にその御声をたてられる、その陣営は非常に偉大であるからである、エホバの御言葉を行う者は強いからである(ヨエル2・11)。

 

ゼカリア書には―

 

 わたしはわたしの家のまわりに、通り抜けて帰って来る軍勢にむかって陣営をはろう、はたる者[強奪する者]にかさねてそこを通り抜けさせはしない。あゝシオンの娘よ、大いに喜べよ、あゝエルサレムの娘よ、大声をあげよ、見よ、あなたの王はあなたのもとへ来られる(ゼカリア9・8、9)。

 

 ここには主が来られることがとり扱われており、その『軍勢』は神的真理[神の真理]を意味している。聖言に主が再三『ゼバオス エホバ』、『ゼバオス 神』、『ゼバオス 主』、すなわち、『万軍のエホバ』と呼ばれておられるのはこのことから来ており、また主のみが人間をおそおうとして絶えず努めているいくたの地獄に反抗して人間のために戦われるためである、例えばイザヤ書には―

 

 もろもろの国民のもろもろの王国の騒擾の音がともに集まった、万軍のエホバはその戦いのためにその軍勢を集めたもう(イザヤ13・4)。

 

『もろもろの国民のもろもろの王国』は悪から発している誤謬を意味し、『戦争のために軍勢を集めること』は人間のために戦うことを意味している。

 

 

黙示録講解734ハ[8]

 

エホバ、すなわち、主はいくたの地獄から、すなわち、いくたの地獄から絶えず上がってくる悪と誤謬から人間を庇護されるため、それでエホバは『エホバ ゼバオス』、すなわち、万軍のエホバと呼ばれたまい、『万軍』は天界の諸真理と諸善とを意味し、かくて教会の諸善と諸真理との全総合体を意味し、それにより、主は全般的にいくたの地獄を遠ざけ、各々の者のもとでは個別的に遠ざけられるのであり、このことが、エホバは戦いにおける英雄として戦われ、戦いを遂行されることがエホバに帰せられている理由であり、そのことは以下の記事から認められることができよう。

イザヤ書には―