安全

 

 

 

天界の秘義6769

 

「モーセは恐れて、言った、確かにその言葉は知られた」。これは、彼が遠ざけられた記憶知の間に在って、未だ安全である程に諸真理の中にはいないことを意味していることは、『恐れること』の意義から明白であり、それは安全な状態にいないことである、なぜならその時恐れがあるからである。彼が安全でないことは、彼が諸真理の中にいないためである、なぜなら諸真理の中にいる者たちは何処に行こうとも、幾多の地獄の真中にいてさえも安全であるからである。未だ諸真理の中にいない者たちは安全な状態にいないことは、真でない事柄は悪霊と交流しているためである。これらのことが、『モーセは恐れて言った、確かにその言葉は知られた』、即ち、彼がその間に置かれているエジプト人らに知られた、という言葉により意味されているのである、そのことはまた間もなく以下に記されていること、即ち、『パロはこの言葉を聞き、モーセを殺そうとした』ことから明白である。