悪を行なう

 

1.悪いことを考える者は、ついにはそれを語って、行う

2.悪の流入

 

 

1.悪いことを考える者は、ついにはそれを語って、行う

 

天界の秘義4126

 

「かれに言われた、あなたはヤコブに善いことから悪いことまでさえも話さないように注意しなさい」。これはもはやいかような交流も存在しなかったことを意味していることは『善いことから悪いことまでさえ話すこと』の意義から明白であり、それは善いことを話して悪いことを考え、そのことからついには悪いことを語って、悪いことを為すことである、なぜなら悪いことを考える者は、ついにはそれを語って、行うからである。このようなものである者はもはや他の者に連結しないのである、なぜなら連結させるものは思考と意志であって、言葉ではないから。世では実際言葉が連結させるが、しかしそれはそれを聞いている者がその話している者もまた善を考え、善を意志していると信じる時のみである。しかし他生では思考はすべて明らかになっている、なぜならそれはその人物から発出して、その人物がいかような種類の気質のものであるかを(すなわちいかような種類の意志と思考とを持っているかを)明らかにしているところの(霊的なスフィアであるところの)或るスフィア[霊気]により伝えられ、それで連結はこのスフィアに順応して行なわれるからである。このことから『あなたは善いことから悪いことまでさえ話さないように』という言葉により、その内意では、もはやいかような交流も存在しなかったことが意味されていることが明らかである。

 

 

2.悪の流入

 

天界の秘義6203

 

最初は同意から

次に意図から

最後に情愛の歓喜から

自分自身を悪に投げこむ

地獄が開かれ、流入が起る

密着、ついにはかれを遍く支配

悪でないと確認させるものを探し求め

姦淫、窃盗、傲慢、ほこり、他の者に対する軽蔑、罵り

を許されること、悧巧なこととし、最後には似つかわしい、尊いことにさえする

窃盗に似ている

それが二、三度確乎として意図から行われると、そこから遠ざかることはできないものとなるのである。