悪を嫌忌する

 

 

1.悪を悪魔的なものとして、主の入られるのを妨害するものとして避けるならば、主に益々密接に結合し、それを凶暴な暗黒の悪魔として嫌忌する者は最も密接に主に結合する

 

 

 

 

 

1.悪を悪魔的なものとして、主の入られるのを妨害するものとして避けるならば、主に益々密接に結合し、それを凶暴な暗黒の悪魔として嫌忌する者は最も密接に主に結合する

 

 

神の摂理33

 

そしてこれらの欲念は自然的な人に宿っているゆえ、また人間はその自然的な人から為すものを凡て自分自身から為すように感じるゆえ、彼はその愛の悪を恰も自分の力により除くように除かなくてはならない。かくて彼がそれを除くに応じ、主は更に近づき、御自らを彼に結合させられるのである。人間自身がその扉を閉じて、片側からおさえ、おしつけて開かせまいとしている間は、欲念はその快楽とともに道をふさぎ、主に対し扉を閉じ、かくて主により追放されることは出来ないことは何人でも理性から理解することが出来よう。人間は人間自身その扉を開かねばならないことは黙示録の主の言葉により明白である、「見よ、私は戸口の外に立って叩く、人がもし私の声を聞いて、戸を開くなら、私は入ってその許に行き、彼と共に食べ、彼は私と共に食べるであろう」(3・20)。それゆえ以下のことが推論される、即ち人は悪を悪魔的なものとして、主の入られるのを妨害するものとして避けるならば、主に益々密接に結合し、それを凶暴な暗黒の悪魔として嫌忌する者は最も密接に主に結合するのである。