ゼブルン

 

 

天界の秘義3960

 

「レアは言った、神はわたしに良いたまもの[持参金]を与えられました、わたしはわたしの男に六人の息子を生んだため、今かれはわたしとともに住むでしょう」。これはその最高の意義では主の神的なものそれ自身と主の神的な人間的なものとを意味し、内意では天界的な結婚を、外意では婚姻愛[結婚愛]を意味していることは、『ともに住むこと』の意義から、またレアがその時語った他の言葉からも明白である。『ともに住むこと』または『同居』がその最高の意義では主の神的なものそれ自身と主の神的な人間的なものである理由は、ヨハネ伝における主御自身の御言葉に従って、『父』と呼ばれている神的なものそれ自身は『神の子』と呼ばれている神的な人間的なものの中に、相互的にまた交互的に存在しているということである―

 

 イエスは言われる、ピリポよ、わたしを見た者は、わたしの父を見たのである。わたしを信じなさい、わたしは父の中に、父はわたしの中におられるのである(ヨハネ14・9−11、10・38)。

 

 この結合は神的結婚そのものであることは前に見ることができよう(3211、3952番)。それでもこの結合は同居ではなくて、文字の意義では『同居』により表現されているのである、なぜなら一つのものであるものは文字の意義では二つのものとして、すなわち、父と子として示され、三つのものとしてさえも、すなわち、父と子と聖霊としてさえも示されて、そのことは多くの理由によっているからであるが、そのことについては主の神的慈悲の下に他の所に述べよう。

 

 

天界の秘義3961

 

「彼女はその名をゼブルンと呼んだ」。これはその性質を意味していることは、『名をつけること』の意義から明白であり、それは性質である(そのことについては前の記事を参照)。かれは『ともに住むこと』から『ゼブルン』と名づけられたのであり、そこから、その名前は『ともに住むこと』について前に言われた事柄を含んでおり(3960番)、同時にその残りのレアの言葉により意味されていることを含んでいるのである。