主は天界を通して話される

 

 

啓示による黙示録解説943

 

『天使』によりここでは天界が意味されている理由は、主は天界を通してヨハネと話され、天界を通して預言者たちともまた話され、また主が話される各々の者とは天界を通して話されるためである。その理由は天使たちの天界は全体としては一人の人間として存在し、その人間の霊魂と生命とが主であるということであり、それで丁度人間の霊魂と心とがその身体を通して話すように、主はその話されることは凡て天界を通して話されるのである。天使たちの天界全体の一つの統合体は一人の人間に関連しており、このことは主から発していることは、前に見ることができ(5番)、また1758年ロンドンで出版された「天界と地獄」を取扱った著作(59−86番)の中に、「神の摂理に関わる天使の知恵」(11、19、133、288番)の中に見ることができよう。しかし私はこの神秘を説明しよう、主は天界を通して話されるが、それでもそこの天使たちが話すのではなく、またかれらは、主が話されることを実際知ってもいないのである、すなわち、主がその者を通して天界から明らかに話される人間と共に、天使たちの中の幾人かが、ヨハネと予言者たちの幾人かと共にいたようにいない限り、主が話されることを知りもしないのである、なぜなら丁度霊魂が身体を通して流入するように、主は天界を通して流入されるからである。身体は実際話しもし、活動もし、また流入から何かを感じはするが、それでも身体は身体自身からは、身体自身から行うものとしては何ごとも行っておらず、働きかけるにすぎないのである。