シケム

 

1.地名

2.ハモルの子シケム

 

 

1.地名

 

新共同訳聖書コンコルダンス

 

サマリアの一地域

 

マリア・ワルトルタ/イエズス―たそがれの日々/P64

 

 そしてシケムのあるサマリア人は直接、彼に話したと言って、彼についていろいろ、よい噂をしていた。というわけで、シケムの人々は何人も彼に会いに大通りまで出たということだ。

 

 

天界の秘義1441

 

これらのことが『シケム』により意味されていることはまた以下の事実から明白である、すなわち、シケムはシリアからまたはハランから旅して行くさい、カナンの地における最初の宿場のようなものであり、そして愛の天的なものが『カナンの地』により意味されているため、それが初めて現れたことがシケムにより意味されていることが明白である。ヤコブがハランからカナンの地に帰ったときも、以下の記事から明白であるように、かれも同じようにシケムに来たのである―

 

 

2.ハモルの子シケム

創世記34

 

天界の秘義4430

 

「シケムは彼女を見た」。これは真理を意味していることは、シケムの表象から明白であり、それは真理であり、ここでは古代から存在した教会の真理である。このことがシケムにより表象されていることはシケムがぞくしていたその民族のもとには依然教会の残りのものが在ったためである。これは気質の良い民族の一つであったことはハモルとシケムとがヤコブとその息子たちとに誠実に語ったその誠実さから明らかであり(8−12節)、またシケムがデナを妻としてめとりたいという謙遜さからも明らかであり(18−24節)、そうした理由から教会の真理はかれらにより表象されたのである。さらにシケムの都[町]はアブラムがシリアからカナンの地に来たとき最初に宿った所であり(創世記12・6)、今はまたヤコブがシリアから来たさい最初に宿った所であり、そこに彼はその天幕を張り、家畜小屋を作って、祭壇を立てたのである(創世記33・17−20)。アブラハムとヤコブのいくたの旅行と滞在とにより、その最高の意義では主に関係し、その関連的な意義では主により再生しつつある人間に関係しているところの信仰の諸真理と愛の諸善との中へ進んで行くことが表象されたことは、繰り返し示されたところである。ここから『シケムの町』により光の最初のものが意味され(1440、1441番)、従って内的な真理が意味されたのである。なぜなら内的な真理は光の最初の者であるから。

 

 

天界の秘義4454

 

『シケム』は古代の神的な根幹から発した真理であることは前に引照したことから明白である(4447番を参照)、なぜならヒビ人ハモルは、その民族と家族とともになって、天的なものであった最古代教会のカナンの地における残りのものであったからである。全世界の凡て教会にもまさってこの教会は神的なものから発出していたのである、なぜならそれは主に対する愛の善の中にいたからである。かれらの意志的なものと知的なものとは一つのものとなり、かくて一つの心となっていたのであり、そうした理由からかれらは善から真理を認識していたのである、なぜなら主は内なる道によりかれらの意志の善へ流れ入られ、その善を通してかれらの理解の善の中へ、またはかれらの真理の中へ流れ入られたからであり、そのことがこの教会をひときわいちじるしく『人間』ちょ呼ばれ(47−479番)、また『神に似た形』と呼ばれた理由なのである(51、473、1013番)。