預言者が敬われないのは、その故郷、家族の間だけである

(マタイ13・57)

 

1.聖書

2.スウェーデンボルグ

3.ヴァッスーラ

 

1.聖書

 

マタイ13・57

 

このように、人々はイエスにつまずいた。イエスは、「預言者が敬われないのは、その故郷、家族の間だけである」と言い、人々が不信仰だったので、そこではあまり奇跡をなさらなかった。

 

 

ルカ4・24−30

 

そして、言われた。「はっきり言っておく。預言者は、自分の故郷では歓迎されないものだ。 確かに言っておく。エリヤの時代に三年六か月の間、雨が降らず、その地方一帯に大飢饉が起こったとき、イスラエルには多くのやもめがいたが、 エリヤはその中のだれのもとにも遣わされないで、シドン地方のサレプタのやもめのもとにだけ遣わされた。 また、預言者エリシャの時代に、イスラエルにはらい病を患っている人が多くいたが、シリア人ナアマンのほかはだれも清くされなかった。」これを聞いた会堂内の人々は皆憤慨し、総立ちになって、イエスを町の外へ追い出し、町が建っている山の崖まで連れて行き、突き落とそうとした。しかし、イエスは人々の間を通り抜けて立ち去られた。

 

 

2.スウェーデンボルグ

 

天界の秘義5256

 

しかし、現今基督教会から他生へ入ってくる者たちの殆ど凡ての者は、主を他の人間のように考えており、すなわち(彼らは神的なものを実際主には接合させてはいるものの)、主を神的なものから分離しているのみでなく、またエホバからも分離しており、さらに、エホバから発出している聖いものからさえも分離しているものとして考えているのである。彼らは実際『一人の神』とは言うものの、三人の神を考えており、事実神的なものを三人の神の間に分割しているのである、なぜなら彼らは神的なものを三人格に分割して、各々の人格を一人の神と呼び、各々の神に他から明確に区別された特性を帰しているからである。従って他生では基督教徒については、彼らは、いかほど一人の神と言おうとも、三人の神を考えているため、三人の神を拝していると言われる。しかし異教徒ではあったが、基督教に改宗した者たちは、他生では主のみを崇拝しており、このことは彼らが最高の神は地上に御自身を人間として示され、その最高の神は神的な人間であられる以外では有り得ないと信じているという理由からであり、またもし彼らが最高の神をこのように考えなかったら、全く神については何の考えも持つことは出来ず、かくて神について考えることは出来ず、従って神を知ることは出来ず、ましてや愛することは出来ないという理由によっているのである。

 

 

天界の秘義9198[2]

 

 主が話された凡ゆる事柄は、主は神的なものから話されたため、それで主の言葉には内意が在り、この意義ではここに取り扱われている主題は主御自身と主の王国と教会である。それで主がシドンのサレプタのやもめについて話された言葉により主がその内意で意味されたことは、その言葉が解明されると明らかである。『予言者は一人としてその者自身の国では受け入れられはしない』は、主と主から発した神的な真理とは教会の外側よりも教会の内側ではさらに心の中に受け入れられはしないし、また愛されもしないことを意味しているのである。主は当時そのもとに教会が在ったユダヤ人に話されたが、主は教会の外側の諸民族よりはユダヤ人によってはさらに受け入れられ給わなかったことは知られている。そのことは現今でも主に因んでキリスト教会と呼ばれている教会の中でも同じである。この教会の中では主は実際教義の中では受け入れられてはいるが、しかし単に僅かな者によってしか受け入れられてはいないし、心で承認されてもいないのであり、愛の情愛をもって主を受け入れる者はさらに僅かしかいないのである。教会外の回心した異邦人のもとではそうではない。これらの者は主を唯一の神として拝し、崇めており、彼らは自分たちは主が人間の形をとって現れ給うた故、主を唯一の神として承認していると、口で言いもし、心で考えもしているのである(5256番)。教会の中では反対であり、そこでは主は人間として生まれ給うたため、主が心から神として承認されることは困難である。これらの者は、主の父はエホバであられて、人間ではあられないことを知ってはいるものの、主の人間的なものを彼ら自身の人間的なものにしているのである。この凡てから『予言者は一人としてその者自身の国では受け入れられはしない』によりその内意で意味されていることが明白である。『予言者』はこの意義では神的真理の方面の、引いては教会の教義の方面の主を意味しているのである。(『予言者』は教える者を意味し、抽象的な意義では教義を意味し、主について述べられているときは、聖言の神的真理を意味していることについては、前の9188番を参照されたい)。

 

 

3.ヴァッスーラ

 

ヴァッスーラ/神のうちの真のいのち/10巻P57

‘99.10.6

 

私ですら、同国の人たちに苦しめられた、ならばどうして、私に由来するあなたも、同じ扱いを受けたとて、驚くのか? 私が忍耐強く耐えたように あなたもそうしなさい。