はっきり言っておくが、

あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる

(ルカ23・43)

 

 

 

1.聖書

2.コンソラータ

3.サンダー・シング

 

 

 

 

 

1.聖書

 

 

ルカ23・39−43

 

十字架にかけられていた犯罪人の一人が、イエスをののしった。「お前はメシアではないか。自分自身と我々を救ってみろ。」すると、もう一人の方がたしなめた。「お前は神をも恐れないのか、同じ刑罰を受けているのに。我々は、自分のやったことの報いを受けているのだから、当然だ。しかし、この方は何も悪いことをしていない。」そして、「イエスよ、あなたの御国においでになるときには、わたしを思い出してください」と言った。するとイエスは、「はっきり言っておくが、あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」と言われた。

 

 

 

 

2.コンソラータ

 

 

中央出版社/ロレンツォ・サーレス著/『シスター・コンソラータ』―愛の最も小さい道―P90

 

−イエズス−

 

「コンソラータ、善良で信心深い霊魂、あるいは私にささげられた霊魂すら『私は救われるでしょうか』という疑いのことばをもらして、私の心の底の底まで傷めることがしばしばある。

 

聖福音を開き、私の約束を読みなさい。私は私の羊たちに約束した。『私は彼らに永遠の生命を与えるから、彼らは永遠に滅びることなく、また私の手から彼らを奪うものはないであろう。』(ヨハネ10・28)

 

コンソラータ、わかりましたか? だれも私から一つの霊魂も取ることができないのだ! 次を読み続けなさい。『私の父が私に与えたもうたものは、すべてにまさってとうといものである。だれもそれを私の父の御手から奪うことはできない。』(ヨハネ10・29)

 

コンソラータ、わかりましたか? だれも私の手からひとつの霊魂も奪うことができない・・・永遠に至るまで彼らは滅びないであろう・・・なぜなら、私が彼らに永遠の生命を与えたからである。だれのために私はこれらのことを言ったのだろう?すべての羊のため、すべての霊魂のために!

 

それなのになぜ『私は救われるでしょうか。』という侮辱的なことを言うのだろう。私は聖福音の中でだれも私からひとつの霊魂も奪うことができない。そして霊魂に永遠の生命を与え、霊魂は滅びることができない、と確証している。コンソラータ、私を信じなさい。

 

地獄へは、本当に行きたい者だけが行くのだ。なぜならだれも私からひとつの霊魂も奪うことができないが、私の与えた自由意志により、霊魂は私からのがれ、私にそむき、私を否定し、自分の自由意志のままにサタンのもとに行けるからである。

 

このような不信頼によって私の心を痛める代わりに、あなたたちはもう少し天国について考えなさい! 私はあなたたちを地獄へ行くため、悪魔の仲間に入れるために創ったのではなく、天国へ行くため、永遠の愛の中で私と一致して楽しむために創ったのである! わかりましたか?

 

コンソラータ、地獄へは行きたい者だけが行くのだ・・・地獄へ行くのではないかとあなたたちが恐れるのはなんと愚かなことだろう。あなたたちの霊魂を救うために私の血を流し、全生涯ちゅう恵みにつぐ恵みを注いだのに・・・私のあがないの果実をとり入れようとするまさにその時―つまり霊魂が私を愛そうとしている時である臨終にあたって、最大の敵サタンが、私から霊魂を奪い去るのをどうして許せようか? 聖福音の中で、私が霊魂に永遠の生命を与え、だれも私の手から奪い去ることができぬと約束しているのに、どうして私があえてそんなことができようか? コンソラータ、どうしてそんなひどいことが信じられるのか?

 

わかりましたか? 最後の最後まで改心しないのは霊魂がわざわざ地獄へ行きたいと望み、どうしても私のあわれみを拒む場合だけだよ。私はどんな人でも決してゆるさぬことはないから! 私はすべての人々に無限のあわれみを贈る。私の血はすべての人々のために流されたのだから!

 

霊魂を永遠の災いに堕すのは犯した罪の多いためではない。悔い改めさえすれば、私は何もかもゆるすのだから。むしろその霊魂が、どうしてもゆるしてもらいたくない、地獄へ行きたいと望むからだ!

 

十字架上の盗賊聖デイスマスは、非常に多くの罪を犯したが、私に対してただ一度の信頼の心を起こしたために、瞬間的にゆるされ、その改心したちょうどその日に、天国へはいり、聖人のひとりとなった!

 

私のあわれみと、私への信頼の勝利をこれによって悟ることができよう! コンソラータ、私にすべての霊魂を賜った父なる神は、すべての悪魔よりもずっとずっと偉大で、全能である。私の父の御手から、だれも霊魂を奪い去ることはできない!

 

コンソラータ、私を信頼しなさい! いつも私を信頼しなさい! 私が必ず成し遂げることを盲目的に信じなさい。私は限りもなく優しく、あわれみに満ち、『悪人の死を望まず、かえってその罪人が改心して、生きることを望む』(エゼキエル33・11)のだから。」

 

 

 コンソラータはイエズスのこの御招きに心から従い、全生涯のあらゆる困難、悪魔の攻撃にもかかわらず、この信頼を忠実に保った。「神に信頼すること! それのみが私に翼を与えます。恐れは私を凍らせ麻痺させて、あらゆる行動を封じます。・・」と自分の経験を言い表している。(1935年11月3日)

 

 

 

 

3.サンダー・シング

 

 

 

サンダー・シング/聖なる導きインド永遠の書/P233

 

ある殺人者は吊し首になる代わりに戦場に送られ、王と国のために勇敢に戦ったために、深い傷を受けながらも勝利者として帰国した。のちに彼は再度法廷に引き出されたが、王は彼の負った傷をみるや彼の罪をすべて赦免し、そればかりか彼の手柄に報いて名誉ある地位に就かせた。そこで、自分の兄弟、姉妹を救うためわたしの側に着き、サタンとの聖戦を勇敢に戦う者は、罪の赦しをわたしから受けるばかりか、神の国において冠と王国を授けられる。

 

 

 

サンダー・シング/イエス・キリスト封印の聖書/P44

 

翌朝、この男は自分の邪悪な生活のすべてをわたしに告白し、洞窟の中に捨てられた人骨の山を見せ、『これがわたしの罪です』といった。わたしは彼に深く同情したものの、神がともにいてくださったことに感謝した。そうでなければ、自分もまた、これら人骨の一つになっていたかもしれないからである。

あとで、わたしは盗賊の話をしてやり、主が彼に対して『あなたはきょう、わたしとともにパラダイスにいます』と約束されたことを話した。それから、ふたたび祈った。相手は『神は自分をも救ってくださる』との思いに心を和らげた。

彼は、わたしから洗礼を受けることを望んだが、わたしの助言により、山を下りて他の宣教師から洗礼を受けた。