エブス人
天界の秘義6860
「ヒビ人とエブス人」。これは、その中に多少善と真理とが存在している偶像崇拝により、を意味していることは以下から明白である、即ち、ヒビ人の表象はその中に多少善が存在している偶像崇拝であり、エブス人の表象がその中に多少真理が存在している偶像崇拝である。こうした事柄がこれらの国民により意味されていることは以下の事実から認められることが出来よう、すなわち、ヨシュアと長老たちにより契約がギベオン人と結ばれることが許されて(ヨシュア9・3以下)ギベオン人は神の家のために木を切り、水を汲む者とされたのである(23、27節)、このギベオン人がヒビ人であったことについては、7節と9・19を参照。エブス人により、偶像崇拝の中にいたが、しかしその中には多少真理が存在した偶像崇拝にいた者たちが表象されていることは、エブス人はエルサレムに長く寛大に取扱われて、そこから放逐されなかったという事実から認めることが出来よう(ヨシュア15・63、18・28、サムエル後5・6−10)。