アロン

 

 

 

天界の秘義6998

 

「かれは言われた、あなたの兄弟であるレビ人アロンはいませんか」。これは善と真理との教義を意味していることは、アロンの表象から明白であり、それは神的善または祭司職の方面の主であるが、しかしここでは、アロンが祭司職に就任しなかった以前であって、善と真理との教義である、それでまた『彼はモーセの口となり、モーセは彼の神とならねばならない』と言われているのである、なぜならモーセにより主から直接に発出している神的真理の方面の主が表象されており、従ってアロンにより、主から間接に発出して、善と真理との教義であるところの神的真理が表象されているからである。ここのモーセが表象している真理は人間によっては聞かれも認められることも出来ない真理であるが(6982番)、しかしアロンが表象している真理は人間から聞かれもし、認められもすることの出来る真理であり、ここからアロンは『口』と呼ばれ、モーセは彼の『神』と呼ばれており、またここからアロンは『レビ人』と呼ばれているのである、なぜなら『レビ人』により祭司職に仕え、また役立つところの、教会の善と真理との教義が意味されているからである。

 

 

 

天界の秘義7291

 

モーセが表象しているところの律法の神的なものがアロンが表象している教義へ流れ入ったことは、律法の神的なものは内なる真理であり、教義は外なる真理であるためであり、内なるものが外なるものの中へ流れ入りはするが、その逆に、外なるものが内なるものの中へは流れ入りはしないということが全般的な定則であり、それは内なるものは相対的には純粋なものではあるが、外なるものは粗悪なものであるためである、なぜなら外なるものは内なるものの全般的なものであるからである。