「クライヴ、しばらく同行しますわ」
そう言ってが俺のもとへやってきたのは
12月24日の昼だった
First X'mas
「クライヴ、あの人だかりは何でしょう?」
夜になって、動けるようになってから俺はと共に宿を出た
暗くなった街を歩いていた俺の、すぐ隣を飛んでいたの視線の先にあったものは……
「…教会、だと思うが」
「今みたいな時間に教会へ?何かあったのでしょうか…」
しばらくこの街に滞在したが、教会が必要になるような話を聞いた覚えは無い
「……、今日は何日だ?」
「12月24日ですが…それが何か?」
「そうか、クリスマスか…」
「くりすます?」
不思議そうには俺の顔を覗き込んできた
「…知らないのか?」
こくこく、と頷く
俺は彼女に簡単に説明した
「そうですか、救世主の方がお生まれになった日、ですか」
「あの教会はその救世主を祭っているんだろう」
じっと教会に集まっている人を見ていたは、俺の方を振り返った
「クライヴ、少しだけ……教会に寄っていただけませんか?」
「教会に?」
「一度、お話してみたいんです。あの方達と」
ダメですか?と遠慮がちに聞く
「…少しなら、かまわない」
「ホントですか?ありがとうございます、クライヴ」
嬉しそうに
は翼をしまい、人間の姿となって教会へと走って行った
「すみません、すっかり遅くなってしまって」
「いや、かまわない」
すっかり真夜中になってしまってから、私は少し離れていたクライヴのもとへ戻った
「……楽しかったか?」
「はい、とってもv本当にありが……くしゅん」
「寒いのか?」
「いえ、そういうワケでは……っくし」
2回めのくしゃみに、眉をひそめたクライヴは上着を脱いで私へと差し出した
「着るといい」
「で、でもそれではクライヴが…」
「気にするな。寒さには慣れている」
「そんな…っぷし」
3回目の間抜けなくしゃみ
それでも自分から上着を受け取ろうとしない私の肩に、クライヴは上着を着せかけた
「着ていろ」
さすがに反論できなくて……私はクライヴの好意に甘える
まだクライヴのぬくもりが残る上着…
そのぬくもりに身体を預けていると、目の前を白い小さなモノが…
「クライヴ、雪です」
見上げると真っ黒な空から無数の白い雪が舞い降りていた
「時間は遅いが…一応はホワイトクリスマス、だな」
「ホワイトクリスマス?」
「雪が降ったクリスマスの日のことをそう呼ぶ
おそらく、雪で白くなるからだろう」
「…ホワイトクリスマス……」
確かめるようにもう一度呟いて、私は再び暗い夜空を見上げた
「…」
夢中になって舞い降りる雪に見入っていたに俺は声をかけた
「何ですか?」
「……来年から、12月24日の予定を…空けておいてくれないか?」
「?」
「君さえ良ければ、一緒にこの街に…来ないか?」
「え?で、でも迷惑では…」
「迷惑なら、自分からは言わない」
驚いた顔をした後、は微笑んだ
『天使の微笑み』と称されるにふさわしい笑みを
「ありがとうございます、クライヴv」
笑顔の君は、俺の真意に気づいているのだろうか……
『来年も』ではなく『来年から』と言った俺の気持ちに…
………気づいているわけはない、か
人間となったと、クライヴの2人が毎年冬の決まった日に
この教会を訪れるようになるのは……もう少し先の話…
終

*橘 さまのコメント*
クライヴクリスマス小説
なんか甘いような甘くないような。。。
普通にプレイすると2年目クリスマス前にはゲームクリアしていると思うので
一応1年目のつもりです
おそまつさまでした
橘 吟鈴
![]() |