UNIX その他
 1. シェル変数 について説明します。
 csh・tcshのシェル変数の簡単な説明です。シェル変数とは、シェルの設定を決めるためのものです。以下に説明するシェル変数を参照するのは「シェルとシェルの内部コマンドのみ」であって、それ以外のあらゆるコマンド・プログラムはシェル変数とは一切関係ありません。

 次回のログイン時に自動的にその設定が有効となるようにしたい場合は、~/.cshrc や ~/.tcshrc に set 文を追加してください。


  1. 環境変数の参照

    % set
    ..(現在設定されているシェル変数が表示される)...
    
    例
    argv    ()
    cwd     /usr/local/bin
    history 100
    home    /
    path    (/usr/bin .)
    prompt  picard%
    shell   /bin/csh
    status  0
    term    vt100
    user    fresh22:
    



  2. シェル変数の設定/解除

    設定 % set シェル変数名 設定値
    解除 % unset シェル変数名





    シェル変数一覧
    01 autolist  02 autologout  03 pwd  04 echo_style  05 edit  06 fignore  07 gid  08 group  09 home  10 history  11 ignoreeof  12 notify  13 mail  14 path  15 nobeep  16 prompt  17 prompt2  18 uid  19 user 



    01.
    autolist

      tcsh変数。ファイル名の補完時に候補が複数あれば表示します。
    普通は複数候補があるときにTABキーを押すとBEEP音がなるだけだが、
    autolistがセットしてあると候補を表示する 
    
        % set autolist
    


    02.
    autologout

      一定時間入力がないと、自動的にログアウトします。
    csh、tcsh は一定時間入力がないと、自動的にログアウトしてしまいま
    すが、次の設定をすると、どれだけ時間が経とうとログアウトしなくな
    ります。
    
        % unset autologout
    


    03.
    pwd

      環境変数 PWD と同じです。
     
    


    04.
    echo_style

      echo での改行の処理を設定します。
    echo で改行させない
    
        % set echo_style=bsd
    
        % echo -n             (FreeBSDなどBSD系)
    


    05.
    edit

      ヒストリの後方検索を行います。
    ヒストリのサーチを行う。デフォルトはサーチ機能がOFFになっていま
    すが、次の設定で、Ctrl-Rでヒストリの後方検索を実行できます。
    
        % set edit
    


    06.
    fignore

      ファイル名の補完時に候補から外すファイル名を設定します。
    *.o、*~、*.log、*.auxというファイルを補完候補から外したい場合
    
        % set fignore = (.o \~ .aux .log)
    


    07.
    gid

      グループID。グループ名は内部では数字に置き換えられて扱われます。
     
    


    08.
    group

      環境変数GROUPと同じです。
    
    


    09.
    home

      環境変数HOMEと同じです。
    
    


    10.
    history

      ヒストリに保存するコマンドの最大数を指定します。
    過去の実行コマンドを100個まで保存させるには、次のように設定。
        %set history = 100 
    


    11.
    ignoreeof

      tcsh変数。Ctrl-D の制御をします。
    % set ignoreeof        ... Ctrl-D でログアウト(デフォルト)
    % unset ignoreeof      ... Ctrl-D でログアウトしない
    


    12.
    notify

      ジョブの終了をすぐに知らせます。
    デフォルトの場合、バックグラウンドジョブが終了すると
    
        % command &
               (十分に時間が経った後でリターンを押す)
        [1]   Done         command
    
    というふうに、プロンプトが表示される時点まで、ジョブの終了が
    表示されません。
    
        % set notifyとすると、% set notify
    


    13.
    mail

      メールが配送されるファイル名(メールスプール)を設定します。
    メールが配送されると、メールスプールへ届いたメールを追加してい
    きます。普通、メールスプール名は「/var/mail/ログインネーム」
    や、「/var/spool/mail/ログインネーム」などが使われます。
    


    14.
    path

      環境変数PATHと同じです。
    
    


    15.
    nobeep

      ファイルの補完に失敗したときにBEEP音を鳴らさない
     
    


    16.
    prompt

      プロンプトを設定します。
    % set prompt="san > "
    san > ...
    
    % set prompt="`hostname -s`-\>$USER:{\!} "
    host->usr1:{20} 
    


    17.
    prompt2

      サブプロンプトを設定します。
    例えば
    % set prompt2=?
    
        % while (1) (リターン)
        ?...
    
    のように、プロンプトとして prompt2 が使われます。
    


    18.
    uid

      ユーザID。ログインネームは内部では数字に置換されて扱われます。
     
    


    19.
    user

      環境変数USERと同じです。