若きスカイウォーカーは暗黒面に落ちていた!
ムチウチの伝説。
今となっては、彼を知るものはもう居ないかもしれない。
ムチウチというキャラクターが居た。
β期
さまざまな英雄が現れては消えた。
彼も、そんな中の一人かもしれない。
ゴミ溜めのなか、何を見つめていたのだろうか?
ある時は、鉱山を封鎖した。
意地でも封鎖した。
PKもした。
封鎖はかかさない。
典型的な寝マクロPKで。
典型的な封印PK。
変装だってお手のもの。
自身も寝マクラーなくせに。
寝マクラーをMPKで一網打尽にする!!
彼はいったい何者なのか!?
ここに、彼の書いた手記がある。
紹介したい。
ムチウチのPK日記(1)
『自己紹介』
マクロ・低級者専門PKです。
スキルは格闘倍速&封印弓が使えるのみ。
こそ泥PK横リメ当たり屋
規約の範囲ならなんでもやります。
あくまでこれは俺のプレイスタイル。
マイナストラスト指名手配上等。
ライバルはウルス。
9月21日
最初に足を運んだ先はロラ下水道。
言うまでもない、覚醒リメ魔法上げマクロのメッカだ。
今日もうじゃうじゃ規約違反者が居る。
さっそくターゲットをしぼることにした。
まず目をつけたのは格闘放置をしていた黒服の男。
エルオンを装備しているところを見ると、
殺され役が逝ってしまった
マヌケな蘇生リメ失敗者ではないだろうか?
黙々とシャドウボクシングに興じる彼。
この気を逃す手はない。
− 攻撃、開始。 −
俺が与えるダメージはよくて20。
アビが低いので正直ヒット率もよくない。
が、ここは忍耐。
横を初心者が通ろうとも攻撃の手を休めてはならない。
数十発後。
あっけなく殺害。
落ちマクロもつけていないのかコイツは?
作動しなかっただけか、敗者の理由はわからない。
俺の目の前には
数千ガリッドと彼が装備していた遺品が転がっていた。
当たり屋を未然に防止した俺を感謝しろよ。
− 1匹目 −
ターゲット名不明
GET!『約2000G エルオン その他雑貨』
首尾は上々。
俺の能力ならば、これだけの遺品が得られれば十分の収入だ。
が、満足はしていない。次のターゲットへと向かう。
ところが
一人、二人、三人・・・
どいつもこいつも落ちやがる!
マクロ野郎を倒すのは恐ろしく難しい。
まず覚醒リメ者にはダメージが追いつけない。
うまくダメージが上回っても途中で落ちるか飛ぶかされてしまう。
実にPKのしにくい世の中だ。
ここで、ずーっと気になっていたやつがいた。
リメ回復量・・・1500!キャラ名『うまか』
ばけものかコイツは!?
よっぽど人生暇なんだろう。次のターゲットはコイツだ。
まずは武器を持ってリメヂウムの妨害。
楽勝。攻撃魔法まで俺に飛んでくる。
放置がどれだけ恐ろしいものか見ていろよ。
数分後
HPを減らした俺は彼の前に立ちふさがった。
案の定、即死。彼の迷惑なマクロによって殺害された。
遺品を取り戻すために再び彼の前に。
即死。
俺の訴えを伝えるために再び彼の前に。
即死。
様子を伺いに再び彼の前に。
即死。
・
・
・
すると、突然彼が不自然な動きをはじめる。
どうやらこれから、リングを修理し
マナポーションを買いにいくらしい。夢の中で。
タイミングはここだ!
− 攻撃、開始 −
順調に攻撃を加えていく俺。
これだけの廃人だ。HPは高いだろう。
今回も忍耐。
再び横を通りすぎる初心者。
お願いだ。誰も邪魔しないでくれ!
数十発のダメージ。
落ちない。ヤツはまだ夢の中だ。
イケると確信。
とどめの一発!コスモに吸い込まれて行く彼
ところが、背後からアルティメットリメヂウムが飛んでくる。
くっ。ここまで来たのに偽善者に邪魔されてタマルカ。
そこで俺は横リメ氏に1:1にて提案する。
ムチ「キミに迷惑はかけない。邪魔しないでくれ」
ムチ「遺品を山分けしよう」
れいぃ(仮)「あいw」
ムチ「どうしても倒したいんだ」
れいぃ(仮)「俺と右下の女の子には手を出すなよ」
ムチ「もちろんだ」
交渉成立。と同時に夢遊病が階下に降りて行く。
俺も後を追う。女子ひいきのれいぃは追いかけてこない。
俺の、勝ちだ。
− 2匹目 −
うまか
GET!『約1万G タートルトラジュアーマー 楽師リング多数』
< 番外編 >
ほくほく顔で街中を闊歩していると、どこかで見かけた名前発見。
記憶の糸を手繰りよせる。
あ、さっきの
抽選所:「半分生意気」が大当たり。バスカルシールドが当たりました。
じゃないか。
人通りの少ない大工屋の方へ走っていく。
これは、ピンと来た。
もしや倉庫キャラ?
そして…バスカル?
早速尾行を開始。
魔法屋へと入っていく。ますます怪しい。
何故か釣竿をもった放置プレイ二人発見。…放置。
物陰にて待機。
しきりと周りを気にする半生。
物陰にて移動を絶やさない俺。
タンスの陰で怪しい動きの半生。
移動を絶やさない俺。
落ちた。 今だ!!
速攻でタンスにかけよるとマウスを連打。
再びものかげに隠れる。
半生倉庫現れる。
しきりと辺りを伺う半生。
アイテムウィンドウを確認する俺。
釣竿放置プレイに疑惑の視線を向ける半生。
白い塊を見つめる俺。
……なんだこれ、バター140個?
南門たむろ組にくれてやった。
今日の仕事は終了。次があったらまた書こう。
彼の見ていた夢は、高すぎた。
だが、彼はまた現われるだろう。
平和ボケしたこのエランシアに。。。
セピィさん、やけに彼のこと詳しいね?
し、知りません!