=大人の休日パス一人旅・2002年3月=

『2月28〜3月20日の連続する3日間 JR東日本全線が乗り降り自由60歳以上13,000円ジパング会員は9,000円』
チラシを見たのは3月1日金曜日でした。

こんな耳寄りな話にはすぐ飛びつく私です。たまたま予定の無かった3月3(日)〜5日(火)に決行を決める。
前日の土曜日も1日忙しくて行先を考える暇も無かったが、雪深い長野の飯山線・米坂線(坂町-米沢)に
一度乗って見たい・秋田の内陸方面も行ってみたいとと考えていた。

日曜日スキーから帰宅予定の夫には置手紙を書き 時刻表から地図と該当ページを切り取って
ミステリーツアーに出発。行き先を考えていない旅なんて初めてです。

3月3日(日) 晴れ曇雪

東秋留6:03→7:13東京7:24(Max58号)→9:02湯沢9:06(あさひ307号)→9:26長岡9:34(北越1号)→10:24新潟

出発点の東秋留からその切符は改札口フリー。
長野新幹線と上越新幹線同居の東京駅20番ホームで間もなく出発の「ガーラ湯沢行きMax58号」に飛び乗ってしまった。
次の「あさま」や「あさひ」には長い行列ができていたのに「Max58号」は車内はガラガラ オール2階建ても面白い。

乗客たった2人の自由席の2階席 関東平野が広々と見渡せる。 指定席のほうがスキーの若者達で混んでいた。
この列車は各駅停車で熊谷駅では本当はこれに乗ろうと思っていた長野行き「あさま1号」が通り過ぎていった。
越後湯沢駅で東京駅を24分後に出発した後発の「あさひ」に乗り換える。在来線の上越線への乗換えは諦める。

上越新幹線は越後湯沢の手前清水トンネルから殆どトンネル区間で、上越の雪景色はあまり見られなかった。
米どころ越後平野に来ると雪は殆ど無い。車内放送で長岡から信越本線への連絡がすぐあるのを聞いて飛び降りる。
長岡から新潟まで新幹線だと25分だが在来線で50分かかった。終着新潟駅では村上へ向けてSL列車が出発するところだった。

新潟10:42(いなほ3号)→12:38余目(あまるめ)12:42→13:27新庄13:37(つばさ134号)→14:19山形

今日は3月3日 沿線には先ほど出発した「酒田ひなまつりSL号」見物の人たちがこの「特急いなほ」もついでに見物している。
新潟駅で買った ます・さけ・かに・いくらが入っている「ま・さ・か・いくらなんでも寿司」を食べながら今年はほんとに雪が少ないなと車窓を眺める。

新潟坂町〜山形米沢の米坂線も連絡が非常に悪いので下車しないでそのまま北上。 村上を過ぎると穏やかな感じの日本海が見えてくる。
山形県境に近ずくにつれ、雪が降り海も荒れ模様。寒気団が東北北部まで張り出しているとの天気予報だった。酒田の手前 吹雪の余目駅で乗り換える。

陸羽西線は「奥の細道最上川ライン」といわれ、出羽三山と鳥海山の間 米どころ庄内平野を最上川に沿って雪を蹴散らしながら走る。
平野は雪が無かったが内陸は1メートルくらい積もっている。新庄からは山形新幹線、この沿線も雪が無い。
私は山形駅で降りたが、日曜日の昼下がり東京方面を目指す乗客が長蛇の列。

山形14:33(仙山線)→15:46仙台16:15(Maxやまびこ105)→16:29古川17:46→18:33鳴子温泉(宿泊)

仙山線も日曜日の賑わい。「山形」「山寺」「面白山高原駅」「作並温泉」から観光・スキー客などで。「愛子(あいし)駅」は最近有名になった。
仙台駅は大きくて賑やか。駅備え付けの時刻表の後ろのJR協定旅館のページから鳴子温泉のこじんまりして安そうな旅館に電話予約する(2食つき8,500円)。
鳴子温泉は初めてですが駅に近いことは知っていたので。
新幹線仙台から一駅の古川駅下車 陸羽東線「奥の細道ゆけむりライン」に乗り換える。
この沿線は川渡温泉・鳴子御殿湯・鳴子温泉・中山平温泉・赤倉温泉・瀬見温泉など温泉のつく駅名が多い。

薄暗くなった鳴子温泉は観光客も無く小雪降る温泉街をとぼとぼ旅館へ向かう。こんな一人旅は淋しいな〜。
「姥の湯旅館」は室数19の古い旅館ですが、源泉が4つもあり、それぞれ男女別の浴室がある。露天風呂だけは1箇所です。
いずれの湯もバルブの調節だけで熱過ぎずのちょうどいい湯加減で、他に客は見当たらず夜も朝も貸し切り状態でした。
明日のプランを考える。陸羽東線の続きを乗り新庄から秋田方面に行くつもりだったが 新庄から奥羽本線の連絡が悪い。発想を転換して三陸方面に変更。


↑ こけしのガードレール 鳴子駅前   気仙沼線大谷海岸付近     赤いラインが素敵 三陸鉄道(盛〜釜石行き)

3月4日(月) 晴れ北上するにつれ時々雪

鳴子温泉駅8:01→9:12小牛田(こごた)9:28→11:00気仙沼11:04→12:04盛(さかり)12:15(三陸鉄道)
→13:02釜石13:15→14:36宮古14:50(三陸鉄道)→16:36久慈16:47→17:35種市(宿泊)

鳴子始発(昨日新幹線から乗り換えた古川を通り過ぎ)終着小牛田は東北本線の駅です。ここで仙台始発の快速「南三陸1号」気仙沼線に乗る。
ササニシキのふるさとの田園風景が続き その先はいくつかのトンネルをくぐる。ふと気がつくと穏やかな春の海の風景が目に飛び込む。
空いた車内で足を投げ出しゆっくりと移ろう景色を眺めてうつらうつらする。昨日は日本海、今日は太平洋、なんと贅沢な旅行をしているのだろうと思う。

盛〜釜石間は第三セクタ−「三陸鉄道南リアス線」別料金1,050円。 折角の絶景なのに海沿いはあまり通らない。トンネルも多い。
リアス式海岸をいちいちなぞっていたら効率よい鉄道は走れない。列車の連絡が良すぎて、途中下車して昼食を食べる時間も無く、駅の売店で菓子パンとお茶を買う。
「三陸鉄道北リアス線」(1,800円)はもっともっとトンネルが多いし長い。6キロ5キロ4キロのトンネルが続く。
第三セクターとJRはすぐ隣のホームなのにいちいち改札口を出なければならない。途中下車する見所は多いのにひたすら距離を稼ぐ。
何しろ列車に乗ることが目的の旅なので。
以前夫と車で、盛岡→竜泉洞→浄土が浜→碁石海岸→唐桑半島→石巻→松島→仙台と来た事はあるので途中下車は考えなかった。
で、今夜の宿の確保ですが(昨日仙台駅で岩手県の観光地図をもらっていたので)、宮古駅から種市の観光協会に電話したら2軒宿を紹介してくれた。
一つは和風旅館 電話すると今休んでいますとのこと。もう一軒「ステラマリン」ペンションだと思って訪れたらこれはスパでした。
宿泊設備もあり、きれいなツインの部屋が6,300円(消費税込)でした。大きなお風呂ですから今日も温泉に泊ったような気分になりました。
実は八戸出身の友人から「宿で寝たまま朝日が登るのを見ることができるよと」聞いた事があり それが青森の種差海岸だったのに、
岩手の地図でここだと勘違いして種市に決めたのです。それがあながち勘違いでもなくテラスの向こうは海で、水平線からの日の出を見ることができました。
夕飯の刺身定食(1500円)は、ほっき貝生だこボタンエビの刺身カレイの煮付けなどで新鮮でおいしかった。



↓ 有名な釜石の橋上市場   朝7時種市駅通勤通学で賑わっていた   種市駅構内売店は野菜や日常生活用品も

3月5日(火) はれ南下するにつれ曇

種市7:03→8:12八戸8:41(はつかり8号)→9:55盛岡10:11(Maxやまびこ40号)→10:55一ノ関11:00→11:08平泉

6時の日の出を見て7:03の八戸行きに乗る。料金に朝食は含まれていたようですが平泉観光を予定しているので早朝出発です。
通学列車はいくつかの高校生が入れ替わりながら八戸まで賑やかでした。《この八戸線はまだタブレット交換をしている様子》

風光明媚な種差海岸を過ぎ八戸の少し手前で、向かいの座席のおじさんが「あれが蕪島だよ」と教えてくれた。
そうかこんなところにウミネコ繁殖で有名な蕪島があったのか。八戸は漁業のみならず商工業もなかなか活気のある大きな町と見受けた。

東北本線の八戸駅は八戸の中心街からはずれている。2002年12月に東北新幹線八戸まで開通の看板 こんなに工事が進んでいる。
30分の乗り換え時間に駅前で朝食に舞茸そばを食べる。コーヒーとトーストが食べられる喫茶店は見当たらなかった。
しばらく振りで乗った「はつかり」もきれいな車両に変わっていた。電線が邪魔になったが岩手山が美しい。

2日間乗りづめだったので1箇所くらいは観光しようと初めての平泉に3時間半の途中下車。
中尊寺・金色堂・毛越寺(もうつうじ)庭園などバスや徒歩で散策。上着を脱ぐほどの暖かさです。時間があったので駅前のそば屋で遅い昼食をとる。

↓ ウミネコで有名な蕪島 八戸の少し手前にある。 2002年12月八戸迄東北新幹線開通   盛岡駅付近から見る岩手山

松尾芭蕉句碑「夏草や兵どもが夢の跡」  「この流れは曲水の宴の舞台となる遣水です平安時代の遺跡としては日本唯一のものです」

平泉14:27→14:37一ノ関14:46(Maxやまびこ48号)→17:05大宮17:20(埼京線)→17:38川越17:52(八高線)→18:50拝島18:51(五日市線)→18:58東秋留

後は我が家に向けて一直線。

3日間たくさんの列車・多くの線区に乗りました。時刻表の机上旅行の実践編と言うところでしょうか。
乗り換えが多く改札口を出ることも少なかったのですが、今回はたくさんの電車に乗ることが目的だったので格安切符で広範囲の旅行ができて自己満足しています。

乗り継いだ路線1,787キロ そのうちJRは1,751キロで運賃17,640円 特急自由席16,090円 合計33,730円(ジパング会員は3割引)かかります。
今は東北ワイド周遊券も無くなりこういう旅行はやりにくくなりました。3日間9,000円の旅が出来たのはラッキーでした。

急に思い立って出かけるのが一人旅のいいところかもしれません。
1日目だけは行き当たりばったりでしたがその後は前夜のうちにプランを立てたので安心して旅行を続ける事ができました。
こんどは誰かと一緒に紅葉の季節に上越・東北地方ローカル線の旅に出かけてみたいと思っています。
3日間に乗った線区(終点から終点まで乗ったわけではありませんが)は
  五日市線 青梅線 中央線 上越新幹線 信越本線 白新線 羽越本線 陸羽西線 山形新幹線 仙山線 東北新幹線 陸羽東線 気仙沼線 大船渡線 
三陸鉄道南リアス線 山田線 三陸鉄道北リアス線 八戸線 東北本線 東北新幹線 埼京線 川越線 八高線   



↓ 左2枚三陸鉄道南リアス線 駅看板  一の渡・田老などは北リアス線

左 黄色は青森〜盛岡間を走る「はつかり」 白に赤のライン北リアス線宮古〜久慈  釜石と宮古の間にJR山田線(船越やきりきり)