新周期彗星が発見されたそうです。

国立天文台の天文ニュースを部分的に引用すると、この彗星は周期5.51年の周期彗星であることが確認され、P/2001 Q2(Petriew)の認識符号が付けられました。通称はペトリュー彗星です。国際天文学連合回報7688による軌道要素と予報位置はつぎの通りです。   近日点通過時刻 = 2001 Sept. 2.186TT   近日点引数 = 182゜.294  離心率  = 0.69628      昇交点黄経 = 214゜.357 (2000.0)   近日点距離 = 0.94750 AU     軌道傾斜角 =14゜.092   長  半  径 = 3.11966 AU       周      期 =   5.51年

NMS同報 の吉田誠一氏のメールによると、すでに海外のMLで話題になっているようですが、10等の明るい新周期彗星P/2001 Q2 ( Petriew ) は、IAUC 7688 で 103P/Hartley 2 と軌道が似ていることが指摘されています。で、103P と同様に、1982年に木星に接近しています。103P といえば、1991年11月に関連流星群の予報が出されて、関口さん(私)が捉えた、とされています(天文回報 No.594)。・どちらも、つい最近になって木星に捕まって現在の軌道になった。  →軌道上には最近の流星物質しかない。・どちらも結構明るい。  →流星物質がありそう!? ・ちょうど半周期ほど離れている。  →軌道周期の半分ごとに観測好機?という辺りが、興味深い…かもしれません。

NMS同報の下田氏のメールによると ★長谷川先生から情報をいただきました。2001年8月18日に発見されたペトリュウ彗星の軌道は、103P/Hartray2の軌道によく似ていて、分裂彗星と考えられる。ペトリュウ彗星は2001年8月31.6日にその降交点を通過するが、地球はその点に10月28日頃通り、彗星軌道との間隔は、△=0.049天文単位となり、流星が出現する可能性がある。輻射点などの予報は次の通りである。太陽黄経=214°0(10月28日)赤経=294.7°,赤緯=+29.9°,対地心速度=12.1Km/s,軌道との距離=0.049天文単位 ω=181.9,Ω=214.0,i’=13.9,q’=0.994AU(e’=0.6920仮定)(注)8月19日〜27日の201個の観測から、中野主一氏は、次の軌道要素を計算した。合わせて、103P/Hartray2の軌道要素(Ep=2001 Apr,1.0TT)を揚げておく。
名前 ω Ω i
P/Petriew 2001 Sep, 1.962 0.94478 0.691991 181.9552 213.9897 13.9179
103P/Hartray2 2004 May,17.260 1.03320 0.700289 219.9339 219.9338 13.6204

FAS府中天文同好会の佐藤氏が話題のPetriew彗星からの流星の検討をしてみたそうです。以下のURLにあります。http://www.cyborg.ne.jp/~kaicho/meteor/2001q2/index.htm彗星自体の軌道(0.046AU)よりは、放出された流星物質の方が地球に接近しそう(0.030AU)ですが、出現となると果たしてどうでしょうか。佐藤氏の精度で計算すると、103P/Hartley 2とはあんまり接近してくれないそうですが・・・。NMS同報の報告からは、27日夕方に長田さんが見られてるのみのようですが。
(電波でも出てないようですし)もう少し誤差が出ない方法で計算できる方に計算してほしいなぁと思うほど、接近する結果が出て驚いてるそうです。