[同時流星観測報告(1999.11.13/14)] 観測:関口 [1.観測] 今回の観測は撮影時間JST 0:40〜3:15(A)と1:54〜3:05(B)。確認された 同時流星は14個。 [平均測定誤差 51.43" 平均交差角 4.7゜] II−2点同時 50mm F:1.4 写野:15.0゜x22.0゜ Lm:8.1 R60,R64フィルター使用 [2.群の判定と考察] 1)γLeo群 SAF11が、流星群カタログのRL02のγLeo-Aと思われる。今回は、この1個だけである。 この流星は、0等級であったが、発光点は、捕らえていないが、123KM以前から発光していた。 2)Tau群 今回は、4個捕らえることができた。北群は、流星群カタログのEN12,13のAとBを捕らえた。 SAF06とSAF14がTau-NA群で、SAF08がTau-NB群でした。また、SAF01がTau-SB群です。 SAF06とSAF14は、Tau-NA群であったので平均軌道を求めてみました。また、MSS WGの流星群カタログのEN12と比べてみました。 ID Co.Rad(2000) VG a e q ω Ω i 平均 53.62 24.65 22.86 1.84 0.727 0.493 281.38 230.93 4.24 EN12 52 22 25 2.2 0.79 0.46 281 228 3 3)χOri群 今回は、11月のχOri群の北群と12月のχOri群の北群を1個ずつ捕らえました。 SAF13が、Nov.χOri-N群で、SAF03がDec.χOri-N群です。 4)LMi群 今回は、10月と12月のLMi群を1個ずつ捕らえました。SAF02が、Oct.LMi群と思われます。 UF92028,UF95243,M98172が同一群と思われます。SAF09が、Dec.LMi-B群です。 5)εGem群 今回は、SAF10の1個がεGem群と思われます。 6)LINEAR関連群? 今回捕らえた、SAF05がLINEAR関連群と思われます。しかし、NMS同報に書いたように、 以下の軌道が求められています。 LINEAR関連群( C/1999 J3 ) ●qアジャストメントによる予報 DATE(UT) Co.Rad(2000) Δ VG a e q ω Ω i 1999 11 17.0 180.0 51.2 0.020 57.1 - 0.999 0.967 163.1 234.2 102.8 ID DATE Mag Co.Rad(2000) VG a e q ω Ω i UF9144 11 18 4 171.30 53.10 59.90 1.13 0.990 179.10 234.90 107.00 UF91042 11 18 5 181.80 56.30 48.80 2.40 0.580 0.980 169.30 235.10 91.30 UF92045 11 18 7 176.00 53.70 59.70 1.21 0.990 175.90 235.80 104.30 UF95155 11 17 3 176.20 53.20 61.60 1.37 0.980 172.30 234.00 105.80 95620 11 21 1 184.73 57.13 53.20 32.97 0.970 0.987 176.00 238.39 93.50 SAF05 11 13 1 173.74 52.50 57.37 21.45 0.955 0.977 166.70 230.90 104.58 もし、この小流星群が存在していたとすると、昨年、眼視で数個の関連群と思わ れたものは、これらを捕らえていたものと思われます。明るいものも出ています。 7)LEO群? 今回、検出した群。UF91032,UF92046,95538の3つが同一群と考えられる。 ID DATE UT Co.Rad(2000) VG a e q ω Ω i SAF04 1113 170741 162.12 19.00 67.74 4.98 0.841 0.790 123.91 230.88 160.01 UF91032 165.9 24.5 66.3 3.9 0.78 0.86 135 235 148.6 UF92046 165.3 20.5 65.5 2.5 0.67 0.83 126.2 235.8 155.3 95538 160.12 20.62 64.10 1.67 0.469 0.888 132.90 235.32 158.50 平均 163.36 21.16 65.91 3.26 0.69 0.84 129.50 234.25 155.60 8)Aur群 今回、検出した群。SAF07がこの群と思われます。以下の類似軌道が3つあります。 ID Co.Rad(2000) VG a e q ω Ω i UF95174 97.1 39.1 36.5 1 0.91 0.09 336.1 235 54.1 MSSIt7 95 35.6 31.7 0.868 0.89 0.095 336.7 235.8 31.6 MSSItb 92 35.4 39.8 1.36 0.949 0.069 335.5 236 48 SAF07 94.24 36.82 39.70 1.03 0.945 0.057 340.00 230.90 66.70 平均 94.59 36.73 36.93 1.06 0.92 0.08 337.08 234.43 50.10 9)Gem群 今回、検出した群。SAF12がこの群と思われます。以下の類似軌道が2つあります。 ID Co.Rad(2000) VG a e q ω Ω i SAF12 116.56 27.03 55.05 1.16 0.802 0.230 316.51 230.92 163.48 UF95196 121.2 27.8 51.9 1 0.82 0.17 326.5 235 157 UF95200 120.8 26.3 54.9 1.1 0.81 0.22 317.4 235 163.2 平均 119.52 27.04 53.95 1.09 0.81 0.21 320.14 233.64 161.23 [3.痕高度等] 1)SAE08のTau-NB群の発光痕高度は、90KM付近からで、後方に11KMの広がりが 見られる。また、極大は94KMと84KM付近の2カ所にあった。この流星の明るさ は、−1等級であった。 2)SAE11のγLeo群の発光痕高度は、110KM付近で、後方に15KM、横に5KMの 広がりが見られた。 [要約軌道表] ID DATE UT Co.Rad(2000) VG a e q ω Ω i SAF01 1113 165512 59.90 15.83 27.61 2.25 0.827 0.388 110.07 50.87 5.05 SAF02 1113 165557 174.98 33.18 61.31 4.57 0.834 0.761 119.46 230.88 125.36 SAF03 1113 170404 65.06 26.54 31.37 2.09 0.873 0.265 304.78 230.89 7.41 SAF04 1113 170741 162.12 19.00 67.74 4.98 0.841 0.790 123.91 230.88 160.01 SAF05 1113 172513 173.74 52.50 57.37 21.45 0.955 0.977 166.70 230.90 104.58 SAF06 1113 172847 53.01 21.04 23.84 2.10 0.766 0.493 279.09 230.92 1.60 SAF07 1113 173219 94.24 36.82 39.70 1.03 0.945 0.057 340.00 230.90 66.70 SAF08 1113 173432 56.19 21.94 26.75 2.37 0.822 0.422 285.71 230.92 2.10 SAF09 1113 173647 131.46 41.43 63.75 5.19 0.855 0.751 241.54 230.91 136.49 SAF10 1113 173849 115.58 21.47 67.24-14.93 1.032 0.479 270.82 230.82 179.76 SAF11 1113 174436 145.06 28.77 70.27 20.12 0.951 0.980 191.62 230.91 155.90 SAF12 1113 175201 116.56 27.03 55.05 1.16 0.802 0.230 316.51 230.92 163.48 SAF13 1113 175351 79.77 23.62 43.01 3.05 0.986 0.043 337.94 230.93 2.52 SAF14 1113 180156 54.23 28.25 21.87 1.57 0.687 0.492 283.67 230.93 6.87 6.参考文献 流星群カタログ 1995年8月版 塩井氏・重野氏