旅路




   てくてくと歩いて
   みっつ隣のくにまでやってきた

   どうやらそこでは
   ぼくの髪のいろはかんげいされなかったらしい
   門兵がよくわからないことばで
   語りはじめた

   おそらくそれはぼくをけなしていたのだけれど
   よくわからなかったので
   ぼくは
   できるだけあいそのよいかおを造って
   ぼくの知っている
   いちばんのひにくを
   なげかけてみたのだけれど
   門兵は
   やはりよくわからなかったようなので

   ぼくは
   まんぞくして
   また
   てくてくと
   歩きだした