誰もが
しあわせのにおいをさがしている
目隠しの鬼は
手の鳴る方へと
ほんのかすかな予感が
僕らを誘う
どこかにかくれるしあわせの
その端をつかめるように
おぼつかない足どりで
誰かの手の
鳴る方へ
あるいはふしあわせの渦のなかに
溺れたとして
それでも
誰かの手は鳴り続ける
僕らは
その音を聞き続ける
いびつなくには
しあわせのにおいのする
誰かの鳴らした手を追いかけて
回り続けるのだ
まわるくに