草原の話2
おうさまがいなくなってしまいました。
ゆいいつそのわけをしっていたゾウは
(このゾウはおうさまのいちばんのともだちだったのです。)
しかしおうさまとのやくそくでだまっていました。
おきさきさまはとてもしんぱいでした。
おうさまがときどきくるしそうにせきこんでいたことをしっていたのです。
おうさまにはさんにんのこどもがいました。
いちばんうえのこどもは
じぶんのしらないもりのなかも
じぶんのしらないそうげんのはしも
およそいけるところすべてをはしりまわっておうさまをさがしました。
にばんめのこどもは
どうにかしてしらないふりのゾウからはなしをきこうとしました。
ゾウのまえでほえてみせたり
ときにかみつくまねまでしてみせました。
いちばんしたのこどもは
まだなにもわかってはいなかったのですが
おきさきさまのしんぱいそうにしているのをみて
いつもよりそばにいることにしました。
あたらしいおうさまには
おうさまのおねえさんがなりました。
それはおうさまがゾウにつたえたことでした。
そしてじょおうさまとなったおうさまのおねえさんは
ほんのいくつか、やくそくごとをきめました。
『おうさまにさよならをしなさい。おうさまをわすれてはいけないのですから。』
おうさまのおねえさんはとてもながいあいだおうさまといきていたので
おうさまののぞんでいることがわかったのです。