冬の日 道端で 行き交う人々を眺めていた

あの中に僕はいるのか いるのか
声をあげて 壁を叩いて
「おぉい 誰か」
誰一人として僕を見ることの出来る者など居はしなかった
雑踏は、群集は世界を美しく彩っていた
彼女は、人ごみの中突然立ち止まり
こちらをちらりと見ると
また歩き出した。

物語はその身を