長い階段の上

  街を俯瞰するように存在している
  小さな神社の
  境内の其の隅に
  彼は居る

  朝の
  冷たい風に
  街は清浄する
  ひとは
  未だ起きていない

  石階段に
  腰掛ける
  ひんやりと
  心地のよい硬さの

  朝日が街を染める

ヤタ