カルサイト(方解石:Calcite)

組成式:CaCO (カルシウムの炭酸塩)
硬度:3  比重:2.71
結晶系:三方晶系 六方晶系  化学グループ:炭酸塩鉱物


ハワイ島にある小高い丘「ダイヤモンドヘッド」
この名前をご存知の方は多いですが、
名前に冠されたダイヤモンドが実はカルサイトであったという話を
知っている方は少ないでしょう
昔、彼の地から掘り出された透明なカルサイトの結晶
現地の住民達はそれを金剛石と見紛ってしまったのでした

名前の由来はラテン語の「科の木(calx)」から
「科の木」は西洋菩提樹とも呼ばれる落葉高木で、
日本でも現存する古い木造建築物に利用されていたりします
紅葉で色づいた葉の色が、オレンジ方解石の色に良く似ています

別名「アイスランドスパー」とも呼ばれている重用な造岩鉱物で、
紙に書いた絵や文字が二重三重に見える
「複屈折現象」が確認できる代表的鉱物です
微量に含まれる成分によって様々な色や形を作る性質があります
このカルサイトはピンク色でマンガンを含んでいるため、
マンガンカルサイトと呼ばれています
長波の紫外線をあてると、やわらかな蛍光を発します

無色透明で傷のない結晶は、顕微鏡などの光学レンズに使用されています

産地 (左上)Coahuila State , Mexic
(右下)Musonoi mine , Kolwezi , D.R.Congo