信濃町産黒姫高原霧下そば焼酎 「黒姫」


数年前  九州の米・麦・芋焼酎は品揃えが出来ていたものの 地元長野産のそば焼酎は
寂しい品揃いでした。

 そんな時に 佐久の伴野酒造さんに 17年物の蕎麦焼酎があると聞きつけました。
 伺って色々お話を伺うと 昔ながらの常圧蒸留・味わいが深い簡単な濾過・副原料を
一切使用しない 米麹とそばの使用、何より珍しいのが25度の原酒取り なんとその場で
持ち帰ってしまいました。
 調子に乗ってその時に話していたのが 信濃町の蕎麦で焼酎を造れないのか?
その時は蕎麦はいくらするのだろうか知りませんでした。

 そして 信濃町に帰り蕎麦を作り始めていた迫田さんに蕎麦の相場をお聞きしました。
用意する蕎麦の代金もしかりですが 仕込みに必要な蕎麦の量を確保するのも大変
出来上がった数千本のそば焼酎を販売する力もありません
それこそ 萬屋30年物そば焼酎が出来てしまいそうです。残念!

それから数年が過ぎ、それこそ 突然、「あの話は生きてますかね、蕎麦を用意できると思います。」と
迫田さんがやってきました。

2003年の夏にもう一度信濃町そば焼酎の話が動き出しました。

2004年11月1日 発売が出来ました。
そば農家の迫田さんの霧下そばに対する熱意、伴野酒造の協力が合わさって夢が一つかないました。

今回、リリースできたそば焼酎の蕎麦は全量迫田さんが造られ手間隙かけて天日干しされたものです。
その蕎麦を丸抜きと言って 殻をむいて蔵に運びました。(丸抜きで 3〜4割量が減りました。)
お蔵元では 生蕎麦を仕込むには 手洗いをして蒸しに入りました。

 通常の仁右衛門は25度原酒取りですが上品さを求めて38度で蒸留を留めました。
出来上がった焼酎がことのほか柔らかく蒸留による香りも良く通常1年寝かせて出荷のところを
約半年で 商品化のめどが立ちました。

 8月の末に色々と町内の湧き水を巡りまして (これには他のお蔵元と一緒)お酒に向く水のあたりを
つけておいて 9月の末に25度和水用の水を町内で汲み 伴野酒造に運びました。

 ラベルの字は 当初 これ以上価格が上がるのは気が引けたので 信濃の仁右衛門のラベルに
黒姫の横張りとも思っていたのですが 伴野酒造社長様より これだけのものなのだからそちらの町内で
書いていただいて ラベルを作りましょうと ありがたいお話が有りまして 酒屋が知ってる書家と言えば
後藤年春様に お願いをいたしました。