mission その1
〜W400を試乗せよ!〜
2006.4.14

試乗者第一号!ということで、ワクワク&ドキドキ・・・なんだけど、「慣らし運転」をしなきゃならないわけで
いつものようにガバッとアクセルを開けるわけにはいかないというのが、ちょいと寂しいような(;^_^A
自分勝手なコメントばかりですが、早速W400のインプレッションをご覧下さい。

W400:2006.03発売



 PROLOGUE 〜Wとの出会い〜

今まで興味のなかったWシリーズ。
KAWASAKIの旧車というと、どちらかというとZの方がイメージが強すぎて
Wの存在が陰になっていたんですよね。
そんな私とWシリーズとの出会いは、今から7年ほど前。
まだ駆け出し(今もだけど^^;)のアナウンサーだった頃にさかのぼります。
名車Wシリーズをイメージして作られたW650('99)の発売に当たって、Wオーナーを集めて開かれた
開発レセプションのようなイベントの司会・進行をさせて頂いた時が
名車Wシリーズとの初めての出会いでした。
エンジン・シャーシー・デザイン他の開発・設計をされた方達のトークに宿る「熱き思い」。
そう、ベベルギアを採用したバーチカルツインエンジンや360度クランク、
そして、フォークブーツやスポークホイル等のパーツ一つとっても、古き良きものを残しつつ
現代の技術を融合させて完成されたマシンというわけなのですね。
さて、今回は、そんなWの流れを継承しつつも、普通免許で乗れてしまう
出来たてホヤホヤのW400について、自分勝手な感想を、ちょっとだけ語ってみたいと思います。

 IMPRESSION 〜W400に乗って〜

取り回し編
隣に展示されていたW650と比べてみても、さほど大きさの変わらないW400ですが、取り回しはとても楽!ノーマルより40s程軽くしたはずの私のゼファー750よりも楽なのは何故?!多分、重心が低めに設定されているからだと思うんだけど、本当に楽々でしたね。
女性は「軽い」もしくは「取り回しが楽」というのが、バイク選びのポイントになってきます。実際、私もゼファー750RSを選ばなかった理由はそこ。普通のゼファーと比べて、RSは10s近く重いんですもの。それと、個人的にスポークホイルが嫌いだから。だって、掃除が面倒なんだもん(;^_^A

足つき編
続いては女の子が一番気にするであろう足つき性についてです。
私の身長は163cm。で、またがってみたところ、両足ほぼベタっとつきましたよ。なので、193sの鉄のかたまりを両足に挟んで左右に揺らしてみても、バランスに対しては不安に思わなかったんですよね。
何より、Uターン(低速時)に足がバタバタつける事が一番安心なんだけれど(;^_^A
なもんで、足つき性というのも、私にとっては重要なポイントというわけなのです。

ポジション編その1
そうそう、以前W650に試乗させてもらった事があるんだけど、またがった時に感じたシート&シート下パーツ(サイドカバー他)が内股に当たる違和感。そういえば、HDマシンも同じく、すごく気になったっけ。幅がありすぎるからなのか、足が短いからなのか・・・(;^_^A
ですが、今回のW400では、それほどの違和感がない。W400はシートを下げたみたいだから、足つきが良くなった分、違和感を感じなかったのか・・・いや、もしかして、W650よりもスマートになったのかもしれませんね。
ポジション編その2
それはそうと、ハンドルの高さや幅、そして、ステップの位置って、重要だと思いません?
私ね。ワイド&UPハンドルっていうが、余り好きじゃないのね。ステップが極端に前方にあるクルージングタイプも・・・。まっ、アメリカンタイプが苦手なんでしょ?!って言われちゃえばそれまでなんだけどね。
そういう印象が強いからか、このW400は思ったほどハンドルがワイドでなく丁度良い感じに思えたかな。
そして、ステップの位置もミッドコントロールなんだけど、しっかり加重移動が出来て、コーナー中も「乗りやすいな〜」って思えたかな。
メーター編
キーonでビックリ!一旦メーターの針をクルッと振り切らせているではないかっ!どうやら、ステッピングモーターが内蔵されている模様。(ちなみにstackメーターは逆に針が回ります)こういうのが純正でついているのって、SS系&ツアラー(大型)くらいだと思っていた私は時代遅れなのだろうか(;^_^A
「カッコイイなぁ、私のにも付けてよぉ」って、思わずショップの社長に言っちゃった(;^_^A

始動編
でもって、そのままエンジンスタート!してみたんだけど、これまたビックリ!
思いもよらぬほど、静かなENG&静かすぎる排気音なんですもの。「これがノーマルっていうやつなのね・・・」と、ちょいと物足りなさを感じたりして。
いやしかし、国道で右折待ちをしている時に「あれ?エンジンかかってる?」って不安に思うほど静かなんだもの・・・思わず、何度も空ぶかしして確認しちゃいました(;^_^A
私が購入したら、何よりも先にマフラーを変えるんだろうなぁ〜。

街乗りIMPRESSION
ゆっくりとクラッチをつないで「いざ、出発進行」!と走り始めて思ったこと。
「えっ、トルクがない?!」と、思ったより非力なことにビックリ。走り出しちゃえばそんなに感じないんだけど、せっかくのバーチカルツインなんだから、低速でのトルクがもうちょっとあっても良いかな〜と思いましたね。
時に今日(試乗した日)は、交通安全週間の真っ只中。
なので、(私なりに)楽しく走るには、道を選ばなくてはなりません。見通しが良く対向車のいない直線が1q以上続く道、更には目撃者のいない道を探しながら走ることしばし。たどり着いた先は、田植え前の耕耘すらしている人のいない田園地帯でした。
さぁて、キッチリ回してからシフトアップしてみようと、グリップを握る手に集中します。
あっ、先に言っておきますが、どんなにキッチリ回したくても4000rpm以上は回せません。だって、バリバリ慣らし中なんだもの(;^_^A お店の試乗車だしねっ(;^_^A
で、4000rpmキッカリでつないでみたんだけど、しっかり開けていけば1・2速までの加速はOK。
でもね。3〜5速にかけての加速が鈍いんですよね。噴け上がりは良いんだけど。なので加速感を味わうのだったら、4000rpm以上でガンガン回してつないでいかないとちょっと無理かな〜。
というのは、「結構イイ加速するじゃん!」って思った時、ハッとしてタコメーターを見たら、5000rpmを優に超えていたんだもん(;^_^A 
*ごめんね社長m(_ _)m でも、気持ちよく回しちゃったのは1回キリだから許してね。
ちなみに、5速4000rpm時のスピードは、約90qでした。
エンジンはW650をベースにストロークを短くしたという話を聞きましたが、そう言われれば、確かに高回転型っぽい味付けのような気もしましたね。いつもの調子で開けちゃったら、5速4000rpm(90q)まで持っていくのに、かなりの時間と距離を要しましたが、ガバッと開けずにジワジワと開けていけば、アクセル開度に伴い、かるぅく回転が上がっていきましたもの。
もしも、ガバッと開けていきたいのであれば、6000rpm近くまで回してでキッチリとギアをつなぐこと。パワーバンドを逃さずシフトアップさえすれば、満足のいく走りをしてくれるというわけです。いったん回転がおちてしまうと、ガバッとアクセルを開けたところで加速も著しいし、噴け上がりももたついているように感じました。
W400に加速を求めるのであれば、スプロケ変更やマフラー交換、また、そのマフラーに合わせたキャブのセッティングが必要になってくるように思います。純正オプションパーツから、各ショップのオリジナルパーツまで、ありとあらゆるパーツが既に発売されているので、色々と手を加えるのも楽しいかも♪
W400ならではの味付けに、ちょいと自分好みの隠し味を効かせたら、もっと楽しいバイクライフになるんじゃないかな♪



音の静かさに対し、ドコドコとしたバーチカルツインらしい鼓動感がシートから伝わってくる
400ccながらもWの流れをしっかりと受け継いでいるW400。
気負わずに走れるゆとりは、W400ならではです。
TPOに合わせてスタイリッシュにカスタマイズ出来るので
自分らしいバイクを作り上げるのも面白いかもしれませんね。
まずは、一度体感してみると良いですよ♪



もしも私がW400に乗るとしたら・・・
@マフラーを変更。歯切れ良い音を好むかな♪
Aマフラーを変更したあとに、キャブセッティング
BブレーキマスターをW650のような丸タンクに変更
Cハンドル左側のSW類をW650のように古くさくして・・・
Dスプロケカバーもジェネカバーに合わせてメッキに変更
Eシート後ろの厚み部分に、Mach時代のKAWASAKI文字を入れる
Fウインカーステーをメッキタイプに変更
まずは、そんな感じかなぁ・・・
色々と書いてきたけれど、私にはもうちょっと暴れん坊マシンの方が似合っているようです(;^_^A



〔基本仕様スペック〕
全長/全幅/全高(mm) 2175 /855 /1115 
シート高/最低地上高(mm) 765 /125 
乾燥重量/総重量(kg) 193 
総排気量(cm3) 399 
最高出力 21kW(29PS)/7500rpm 
最大トルク 29N・m(3.0kgf・m)/6000rpm 

〔W650との大きな違い〕
○ボア×ストローク(mm): 72.0×83.0→72.0×49.0
○シート高:W400の方が3.5cm低い
○サスペンション・ライト他を変更
○キックスタートがありません

*詳しくは、KAWASAKIオフィシャルWebサイトをご覧下さい。



〔Photos&Report〕
〔name〕 sae
〔profile〕 二輪・四輪問わずマシンを語らせたら何時間でも喋りまくるフリートーク派アナウンサー。とにかく、モータースポーツが大好きで、特にスカイラインGTRとGPZ900R(ZEPもね)を愛してやまない。走らせたら大したことはないけれど、レース実況から結婚式の司会まで、喋らせたら暴走しまくる夢見る少女?!(タダのおばね〜ちゃん)
〔bike〕 ZEPHYR750・D-TRACKER・GPZ400R
〔hobby〕 モータースポーツ(車・バイク)
楽器演奏(ドラム・声楽・琴・ピアノ)
テニス・陶芸・ヨガ