11月10日
課目 離着陸、空中操作、特殊飛行
要項
1.整斉ナル離着陸
2.内滑柔軟ナル操舵
3.性能把握
4.地形慣熟
精神徳目 剛膽慧敏
注意事項
1.地上滑走(飛行場不整地)
2.離陸直進、降下安定、速度ノ処理
3.飛行機ヲ手裡ヨリ抜キヌ
4.危害予防、索敵
5.場周経路、地形慣熟
要領
高度1500
#
(
注
)
上空。前段、離着陸、空中操作(八字飛行、急旋回、急降下、急上昇、蛇行飛行)
6分・30分・15分 計51分
所見
未ダ飛行感覚ヲ取リ戻シ得ズ。特ニ着陸ニ於テ然リ。降下V小トナルモ高度判定不充分
急旋回ニテ機首上下ス。飛行ニ気落チ付カザルハ馴ナザル故カ
後段ノ特殊飛行ニテ緩横転セシトキ、滑油ヲカブリ中止ス
注
=
#
は飛行場の略号
11月11日
課目前日ニ仝ジ
実施
空中操作25分、特殊飛行23分
所見 空中操作ハ昨日ニ比シ気分ノ落チ付キヲ見ル
特殊飛行
1.宙返リ、項度
(ママ)
よく不足。引キ上ゲ(後半)遅シ
2.宙返リ反転。反転動作オソシ。手足ノ一致不足
3.緩反転、緩横転、未ダ不十分
11月12日
課目 分隊教練
(
注1
)
、航進隊形
(
注2
)
要項
1.隊形ノ認識
2.隊形保持
3.離着陸
注意
1.物心両面ノ団結
2.潔癖性
3.注意ノ分配
4.索敵、角度30度迄
編組 竹田中尉、ョ田
浅野曹長、ョ田
注意 個人
1.離着陸ハ「ピスト」ノ外側
2.場周ハ飛行場外
3.初動発見オソシ
4.修正ノ舵大、且ツ荒シ
5.上昇中、機幅、機長少シ。飛行中、機長大
2回、16・25分 計41分
注1
=2機編隊を「分隊」、4機編隊を「小隊」と呼称した
注2
=「航進隊形」は1〜2機長程度の機間で飛ぶ、通常の編隊(巡航、離着陸時)。「戦闘隊形」は、数十〜100メートルの機間をとる。
11月13日
課目 分隊教練(航進隊形)、特殊飛行
要項其ノ他前日ニ仝ジ
教官注意
1.外側旋回ハ傾キ小トナリ「ボール」ハ滑ルナリ
2.内側旋回機長大
3.第4旋回操作、慎重タレ
自己反省
1.第4旋回ニテ速度大トナリ、長機ヨリノメリ出シ、長機ヲモ復行セシム。最モ不可ナリ。長機ニ危険ヲ感ゼシムルハ不可
2.特殊飛行。先日ニ注意ニ基キ実施ス。飛行機ヲ手裡ニ入ルハ特ニ必要ナリ
47分
11月14日
課目 前段、分隊教練、高空飛行(6500)
要項 分隊教練、前日に仝ジ
注意事項
1.第4旋回時ニ、ピストノ外側ニ進入スベシ
2.離着陸ニテ若干遅レテモ可ナリ。安全確実ヲ第一トスベシ
3.機高ヲ取ルコトアリ
4.第4旋回ニ於ケル隊形変更早シ
5.内側旋回ニテ、オクレルコトアリ
高空飛行 6500米
1.高空ニ於ケル操航慣熟
2.器材取扱
注意
1.飛行機、発動機ヲ無理セヌコト
2.過冷、酸素、燃料ソノ他
3.飛行場確認、地形慣熟
4.着陸目測、特ニ接地操作
5.記録
要領
6500 垂直旋回、空中操作ソノ他5分
5000 宙返リ、ソノ他5分 実施
11月15日
課目 航法
調布・平塚・木更津・土浦・調布 「254粁」
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