ダイアル・オン なな 怠惰な休日&雪華ちゃん奮闘記 〜1番キャラ変わってねえか、こいつ〜 食卓は賑やかだった。3名を覗いて。 「それでねえ」 「そうかそうか。そりゃ面白かったろうなあ」 綾乃はわが子に接するようにアティの話を聞き、嬉しそうに頷く。並べられた肉じゃがと白米、味噌汁を飲みながら、茹でたほうれん草を口に運んでいく。3人は無言だ。 「ねえ京子」 「私は知りませんが」 「私もなんだけど」 椿と京子は原因が分からずに首を傾げて箸を進める。無言でひたすら食べる3人は、いうまでもなく残りのこいつらだ。 雪那と瀬里奈はなんとなく恥ずかしくて。 雪華は―― 「兄さん」 「んー?」 ついに口を開いた。タイミングがタイミングのため、全員がそちらの声を聞いて注目する。 「『ランジェリーパブ花宝』ってなんですか」 『……え?』 残る全員は疑問符を頭に浮かべ。 「――、――」 当の本人は、ムンクの叫びも驚愕する顔で両手を頬に当てながら、声なき悲鳴を上げるのだった―― |