3−1. 基本周期=「短波(60年周期)」について

 

 ○基本周期(「短波」)の長さを「60年」とした理由

       きっかけは、日本のいわゆる「平成バブル」とその後のバブル崩壊から平成不況への流れが、アメリカの1920

     年代の好況("roaring twenties")から’30年代の大恐慌への流れにそっくりだ、と思ったところに始まります。

       この2つの時代の類似性については、いろいろな方が指摘していますので、詳しくは触れませんが、この「事件」が、

      それぞれの時代の「旧来のナンバーワン国家」(それぞれ、イギリスとアメリカ)ではなく、「新興のナンバーツー国家」

      (同、アメリカと日本)で起こったというのが一つの共通点だと思います。さらに、それを境に、旧来のナンバーワン国家

      の覇権がほかの国に移っていったというのも、重要な点です。(ただし、「アメリカの覇権が他の国に移る」かどうかは、

      異論もあると思われますが・・・。)また、「平成バブル崩壊」は、それだけ見ると、日本だけの経済循環問題のようです

      が、その前後に「ベルリンの壁崩壊」や「湾岸戦争」などがあり、それらと関連した世界的事件と考えられます。

       ここで注目してほしいのは、それぞれの事件(「大恐慌」と「平成バブル崩壊」)が起こった年号です。

       それぞれ、1929年と、1990年(〜1993年?)と、ほぼ、60年の間隔です。そしてこの1929年から1990年まで

      (キリのいい数字にするため、今後は「1930年〜1990年」と考えます)の覇権国を考えると、これは正しく、「アメリカ

      の時代」に一致するのです。

       試しに、この「60年」という間隔を、1930年から遡ってみると、1870年です。この前後はドイツ・イタリアの統一、

      普仏戦争、明治維新などがありました。この「1870〜1930年」の期間は、経済的には「帝国主義」の時代であると共

      に、イギリスが覇権を確立し、世界を支配した時代です。

        さらに60年を遡ると、1810年です。このとき、ヨーロッパではフランス革命後の「ナポレオン戦争」の最中です。この

      「1810〜’70年」という時代は、経済的にはイギリスが「自由貿易主義」を打ち出した時代であり、19世紀を通しての

      覇権をめぐり、英仏間で最後の決戦が行われた時期です(ドイツなどは統一が遅く、出遅れました)。

        以上、見てきたように、1990年〜1930年〜1870年〜1810年と、1990年を基点として、「60年きざみ」で

     過去に遡って区切っていくと、時代の流れが掴み易いことは明らかで、これは「偶然」とは思えません。

        これを発展させて、世界史の流れはすべて「60年」を周期とするのではないかと思い、この周期をどんどん過去へ

      当てはめていったところ、思いの外、うまくいったのです。

     (⇒実際に、近代〜中世〜古代と、60年刻みで遡り、それぞれの期間(短波)の「特徴」を示した簡易年表は、こちら。)

 

○基本周期(「短波」)での、各局面(フェーズ)の特徴について

      「短波(60年基本周期)」の最大の特徴は、近代〜中世〜古代のどの時代でも、常に波長が60年だということです。

    しかし、この「短波(60年基本周期)」を、「波動の局面(フェーズ)」ごとに見ると、もっと興味深い特徴があります。

 
     ある一つの「短波」の始まり(「始点」)から、「波」がだんだん盛り上がり(「上昇局面」)、「頂点」に達し、「波」が下がり始め
    (「下降局面」)、ついには一つの「波」の終わり(「終点」)を迎える。これが、全体として「サインカーブ」を描く、一つの「短波」
    の局面の流れです。
  
                                                                            

     このような流れの中で見ると、どの「短波(60年周期)」でも、概ね次のような特徴があります。すなわち、

     ☆ ある「短波(60年周期)」の「下降局面」の最後に「革命」が勃発し、

        次の「短波(60年周期)」の「上昇局面」の最初に、「戦争」が起こっている。 というものです。

     これは、見方によっては、2つの「短波(60年周期)」の間の「谷」を挟んで、「革命」と「戦争」が、隣り合って(または向き

    合っている、ともいえます。

     これについては、ある程度合理的な説明ができます。つまり、「短波(60年周期)」を短期的な「時代の潮流」とするならば、

   一つの「時代の潮流(短波)」がその盛りを過ぎ、勢いを失ったとき、それまで覆い隠されてきた数々の「矛盾」が抑えきれなく

   なって、次の潮流(短波)を作るべく、「革命」となるのです。ところが、1回の「革命」では、時代を変えきれず、結局、戦争と

   いう形で、力ずくで矛盾を清算していくわけです。

   なお、この、 

  「前の波動の下降局面の最後に『革命』が勃発し、次の波動の上昇局面の最初に『戦争』が起きる」

   というのは、非常に重要なポイントで、これは、後に触れる「中波(180年周期)」「長波(900年周期)」でも、同じこと

  が当てはまります。もちろん、それぞれの「波動」の大きさに比例して、それに伴う「革命」や「戦争」の規模も大きくなります。