親子重
「アマは楽しく、プロは苦しみながら・・・演じる」、と大先輩から頂戴した言葉が座右の銘だと
ゲストの役者がその違いを紹介しているTV番組を見たことがある。
小生は楽しく絵を描いていることに間違いは無く この分類のどちらに属するかは知れている。
だが、自分ながら楽しく描き上げた作品はそのままお蔵入りさせることも寂しく、どこかで、誰かに
見てもらいたいと思うのが正直な気持ち、そこで今回のテーマは展覧会についてである。
公募展(広く一般からの募集、つまり誰でもが参加できる展覧会・・・主催者が作品を審査して
作品を選択展示する)、団体展・グループ展(仲間が共同して開催する展覧会・・・二人展や三人
展等などもある)、個展(一人の作品のみで開催する展覧会・・・作者自身で開催するほか、画廊
や主催者の企画展示もある)。
そのどれもがプロ、アマを区別するものではないようだが、作者にとっては展示する作品を
多くの展観者の厳しい目に曝すと言う、云うにに云われぬ緊張感がある。
展覧会などには長らく無縁だった小生だが最近は春、4月に個展を開催するのが恒例である。
個展は今では
一年間の自身のワークを見てもらう年間画業(?)のピークと位置付けている。
春秋にそれぞれ別の仲間とのグループ展がある、一つはわが師であった画家を囲む絵の仲間
達との、
また一つは永年仕事をしてきた社のOBで、悠々自適の世界で水墨画、
日本画、
油絵を
楽しんでいる九人の仲間達とである。それらに小生は水彩画で参加する。
大きな会場には年一回出展する。公募展に参加したのも古い話ではないが、公募展も運営には
なかなか手間がかかることが飲み込めてきて、最近では搬入日には上野の東京都美術館の地下
3階で作品受け入れの役目を手伝っている。
もっともこれは作品審査前の全作品にお目にかかれる機会だという欲張った気持ちからでも
ある。
会員の一年ぶりの作品に接してその努力に思いを馳せ、また一般応募者の作品をつくずく
眺めて
その新しい息吹に感心するなど、なかなか刺激的な作業でもある。
初めて公募展に応募しようとした頃を思い出す、教室や師のお勧めなどの系譜による応募なら
目的の
展覧会も絞られようが、まったくの公募では応募先の手がかりすら無い小生の場合は書店
の店先で美術雑誌の展覧会公募広告を見つけ、会へ出品規定を郵便で会へ請求したのである。
恐れもなく作品を応募し入選通知を受け取り、その展覧会期となって展覧会場を訪れたのが
当展覧会への初見参、
まさに美術界の不見識者だったと今更ながら告白しなければならない。
しかしまた、展示されたわが作品を大会場内に見つけたときの晴れやかな気持ちも思い出す。
描きたいものを、思いのままに描くのが小生作品だとはHPギャラリーをご覧の皆様にはお解り
の通りだが、ご覧頂く方と作品との間で気持ちが通じ合うなら、作者たる小生もこんな喜びはない。
だから思うのだけれど、作品は展示してこそ価値があり、そして、作品も喜んでくれるだろう・・・
それだから、作品には
多くの方々の目に触れる機会を作ってあげたい、と・・・
しかしいざとなったら、初めての出展はどうすれば良いのか迷ってしまうかも知れない、美術団体
は数多い。そこで例えば厳しいビジネス時代を終えサラリーマン上がりの小生はこのような
応募が
切っ掛けで一期会へ参加したのだが、いまでは新しい絵の仲間との輪は大きく広がっている。
秋10月の六本木の国立新美術館にご自身の作品を並べてみる。
いよいよやって来たご自分の時間のためにも、遠慮なく声を掛けて欲しい。
ご自身の作品の展示場所は思いのほか近いのかも知れない。(一期会HP応募規定)
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さて、搬入日には数百枚の力作の搬入を受け入れながら、昼には会が用意してくれる昼食を頂く、
赤い箱の
弁当は毎年決まって甘めの味付け、仕出屋の親子重だった。 2007年10月 六本木での弁当は
何だろう、
そして会場に並ぶだろう新しい作品達がとても楽しみである。 |
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