オレンジ・ジュース 飼い猫のルイが
掛け布団上の足元で丸くなって寝ている、小生が起き上がる気配を察して喉をゴロゴロ鳴らしながら 「行ってくるからね、留守番しててね!」と言われるのを待っているかのようだ。 大寒の一月、身支度をして玄関先に出る5時台はまだ暗い、けれども近頃は吐く息が白いと言うほどの厳冬日は稀で 歩き出せば直に体が温まってくる。雨でもない限り毎朝続けるウオーキングはかれこれ 7、8年になるだろうか、近くの公園を周回するコースは幾通りかあるが4〜5kmにはなる。 一月中旬までは行く手の枯れ木の上に大きな月が煌々と寒む空に冴えているのが美しかった。最近
ほのかに良い香りを感じた、暗闇を通して梅林の方を見ると早咲きの紅白の二本が花をつけていた。 公園には朝の運動に沢山の人達が集まってきている、いつからかグループになったと思われる賑やかなおしゃべりジョギングチームがガヤガヤと楽しげに追い越してゆく、後姿がまるで昔話から抜け出してきた様なお年寄りのご夫婦が背中を丸めて歩いている、両手にウエイトを握り締め早足で歩く熟年のご婦人はすれ違いざま朝の挨拶をする、黄色い野球帽をかぶりカバンを抱えて行くのはラジオ体操の世話人さん・・・カバンの中には広場に放送を流すためのラジカセが入っている。 毎朝公園の別々の広場ではラジオ体操を二つのグループがオイッチニとやっている、結構な人数を 公園内の帰路、跨道橋の上では毛糸帽をかぶった温厚な飼い主に付き添われた老犬とよく出逢う。 ルイは我が家の門前での小生の体操を玄関の中から毎日正座をし、あるいは丸くうずくまってきちんと終わりまで見ている。寒いこの頃はなかなか出て来難そうではあってもサボることは決してない、彼女の朝食はウオーキング出発前に皿につけてあげるからエサ狙いのパフォーマンスではない。
(Jan.2008)
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