肝油 親戚の集まりがあり、それは普段ご無沙汰の面々も久しぶりに集まる会だった。 一番年若い者は引受けていた小学校のPTA会長を子供の卒業とともに降りた・・・ という辺りから、近頃の小学校について数多くの話題が広がっていった。 今時の教師、保護者、生徒のおかれた立場については同情とも、嘆きとも
何ともやりきれない現状について尽きることなく話題が次々に飛び出してきて・・・
そんな時にその場の参会者が過ごして来た自分達の時代の思い出話しになった。 「ガキ大将していたんだ」と白状した年長者には皆から「へぇ〜」と驚きの感嘆符 が挙った、と言うのも普段の穏やかな日常からはそれが想像できなかったからだ。 その時 先生にきつく叱られた話し、「強い子になるようにと 皆が飲
む肝油、
その
口直しの飴玉を 全員から取り上げたのが見つかった時。」のことだと言う。
さらに20年ほど後輩の元PTA会長の頃になると ゼリーのように甘い肝油は美味 しい 物になっていたらしい。 子供の頃にさんざん親にも心配をかけながら表を駆け 回り、 子供の世界の社会 生活で揉まれてきた悪ガキの生き様と、科学進歩や 経済発展で環境は 大いに 変ったけれど、コンピュータに囲まれて家の中に閉じこ もり ゲームの世界に 浸る 現在の子供達を較べて・・・
昔から「良薬口に苦し」 と言われたが、今ではなんでも楽になり、美味しくなって
挙句の果てには肥満が世代を問わずに社会問題化する。 (2007)
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