空気圧とタイヤの話
a. 空気圧の話
皆さん、自転車の空気圧ってどういう単位で測ってます? 俺、長いこと自動車やモーターサイクルに乗っていたせいで、kg/cm2という単位以外、どうもピンとこないんですよね。でも自転車のタイヤにある数字も、自転車用のエアゲージにある数字も、psIやbarという単位を使っていて、kg/cm2という単位は使われていません。そして自動車業界も、kg/cm2からkpa(キロ・パスカル)への移行が進んでいます。
BD-1に乗るまで、英式バルブの自転車にしか乗ったことがなかったし、モーターサイクルだと2〜3kg/cm2、マイクロバスだと5kg/cm2、4tトラックだと6〜7kg/cm2、というのはわかるのですが、自転車の空気圧はkg/cm2で表示されないのでいまいちよくわかりません。
いったい1kg/cm2は何psIなのか。下の表にまとめてみました。
psI | Kpa | bar | kg/cm2 |
28.44 | 196 | 1.96 | 2 |
35.55 | 245 | 2.45 | 2.5 |
40 | 275.8 | 2.758 | 2.8124 |
42.66 | 294 | 2.94 | 3 |
50 | 344.75 | 3.4475 | 3.5155 |
56.88 | 392 | 3.92 | 4 |
60 | 413.7 | 4.137 | 4.2186 |
70 | 482.65 | 4.8265 | 4.9217 |
71.1 | 490 | 4.9 | 5 |
80 | 551.6 | 5.516 | 5.6248 |
85.32 | 588 | 5.88 | 6 |
90 | 620.55 | 6.2055 | 6.3279 |
100 | 689.5 | 6.895 | 7.031 |
113.76 | 784.5 | 7.845 | 8 |
120 | 827.4 | 8.274 | 8.4372 |
142.2 | 980 | 9.8 | 10 |
参考までにBikeEは、60-90psI 410-620psI 4.5kg/cm2-6.25kg/cm2, BD-1は、max 80psIとある。
b. タイヤの話
ここ数年の小径車の静かなブームで、14インチ、16インチ、18インチ、20インチといったサイズのタイヤを装着する自転車が増えてきた。ちょっと前までこういったサイズは子供車くらいしかなかったのだが。
それはいいのだが、タイヤサイズには3種類の規格があるのでややこしい。
インチWOはイギリス規格、700cなどのサイズはフランス規格、それに加え、マウンテンバイクの台頭により、インチHEという規格が出てきた、ということらしい。
バルブもそうだけど、なんでこう規格が統一できないのかね。まあ、バルブに関しては適材適所ということもあるのでいいのかもしれないが。
それにしても、インチ表示のタイヤサイズの表記というのは本当にわかりにくい。20インチでも、451mm(WO)と406mm(HE)の2つのサイズがあって、なにしろややこしい。650Bとか、650Cとかになってくると本当にわけがわからない。
ヨーロッパでは、タイヤ外径のインチというサイズは残しつつ、ETRTOという、リム外径でのサイズを使うようになってきている。これは正確でいい。20×1.50 なら、40-406ということになる。
サイズもそうだが、現在HEとWOって、タイヤやホイール断面形に、殆ど差がないのが現状だからだ。
12.5インチ = 203 r&m frogなど Bike Fridayのトレーラーもこのサイズ
14インチ = 254 298 BS Picnica, Panasonic Traincleなど
16インチHE = 305 BikeEの前輪
16インチWO = 349 Brompton, Sat R Dayなど
17インチWO = 369 Moulton
18インチHE = 355 r&m BD-1(Birdy)
18インチWO = ?
20インチHE = 406 BMX, Bike Fridayのツーリングモデル, BikeEの後輪
20インチWO = 451 Bike Fridayのロードモデル
24インチHE = 507 買い物用ミニサイクルとか?
24インチWO = 540 Giant MR-4, いくつかの車椅子
26インチHE = 559 殆どのMTB,
26インチWO = 571 軽快車
650A, B, C = ひと昔前のランドナー A, B, Cともタイヤの太さによって少しづつサイズが違う
700c = 622 殆どのロードレーサー
29インチ(29er) = 700c = 622 最近のMTBはこのサイズも人気
☆自分の使いたいタイヤ
シュワルベのタイヤを使うようになって、シュワルベ以外のタイヤを使おう、という気がなくなった。
ツーリング、ポタリングならMarathon、もっと細いスポーツ指向ならStelvioで決まりだろう。耐パンク性能を高めた、Marathon Plusを最近は使っている。
この中でもMarathonは、
1.サイズが豊富 16インチから700cまで、406でも、1.50(40)と1.75(47)の2種類が選べる。Marathon Plusは1.35。
2.トレッドパターンが良く出来ていて、ウエットグリップがわりといい。
3.長持ちする。都内を走っていても、後輪が5000km以上使える。また乗らずに置いといても、ヒビが入りにくい。
4.モデルによって、タイヤサイドにリフレクターがついている。
5.タイヤを交換するとき、はめやすい。
6.価格もわりと安い。
と、いいことづくめ。レースに使わないのなら、こんなにいいタイヤはない。このままのパターンで、もう少し細いのがあるといいのだが(700cとかはあるんだよね)。City
Marathon, Marathon Slickのサイズが充実してくれればいいか。
☆406mmホイールで自分が使いたいタイヤ (全部Schwalbe)
1.Marathon Slick 20×1.35 (35-406) これが一番気に入っていたのだが、廃番になってしまった。
2.Marathon Plus 20×1.35 (35-406) 耐パンク性能をアップしたモデル。NWTに使っている。重くて価格が高め。
3.Marathon 20×1.50 (40-406) Two's DayやBikeE CTなど、サスのないモデルならエアヴォリュームのあるこれがいいか。価格の安さも魅力。
4.Stelvio 20×1.125 (28-406) ハイスピードなリカンベントにはこっちですかね。