“原発の発電コストは安い”は嘘だったという、驚くべき資料が2003年11月11日、電気事業連合会から総合資源エネルギー調査会の電気事業分科会コスト等検討小委員会に提出されました。
“安い”はずの原発コストには再処理工場の廃止および廃棄処分、MOX燃料加工工場の操業や廃止および廃棄処分、TRU廃棄物地層処分のなどに必要な費用(通称「後処理費用」)の約19億円が含まれていなかったのです。
発 電 源 |
原子力 |
水 力 |
石油火力 |
LNG火力 |
石炭火力 |
円/kwh |
|
13.6円 |
10.2円 |
6.4円 |
6.5円 |
( 総合資源エネルギー調査会原子力部会 1999年)
後処理費用の約19兆円を含めると原発の発電コトスはLNG火力や石炭火力と同等で、原発のコストは決して安くはありませんでした。
必要な費用を除外して、コスト計算したら安くなるのは当たり前です。「嘘」で固めた数字でした。しかも約19兆円で足りる保証はありません。
◆再処理は金がかかり、核のゴミを増やし、新しいエネルギーの芽を摘む
核燃料サイクルは原子力発電事業者が決めた事業です。ところが電力自由化で再処理とその後の事業が重荷になったので、原子力発電をしない新規事業者にも負担して欲しいとか、税金で負担など取りざたされています。こんなバカなことがあるでしょうか。
負担しきれない事業なら再処理を止めるべきです。再処理止めることですべての後処理が不要になるのです。再処理は金がかかり、核のゴミを増やし、危険を著しく増大させ、新しいエネルギーの芽を摘んでしまいます。
◆国も全量再処理、プルトニウム利用というお題目から撤退すべきです。
再処理については、こちら(グリーン・アクションHP)をご覧ください。
そこで私たちは2003年11月24日、「『原発発電コスト安い』は嘘だったの??」というチラシを配り、同時に「原発Yes、Noアンケート」を行い、率直な意見を聞きました。
<チラシからの感想や意見>
1.原発の発電コストは、やっぱり安くなかったんだ。
2.19兆円で済むだろうか、もっと多額になるのではないか。
3.税金を使うのは嫌だ。
4.もう原発はいらない。
←これらは圧倒な声でした。
5.後処理とは何か、わかりにくい。
6.外国も再処理していると思っていた。
←話し込むとこうした意見がでてきます。
7.税金もやむを得ない。
電気料金が高くなるから、必要なら仕方がない。
8.反対なら代替エネルギーの提案をすべきだ。
←ごく少数
「原発」Yes、Noアンケート
アンケート設問 Yes No わからない
1.原発は必要だと思いますか。・・・・・・・・・・・6 38
2.原発は安全だと思いますか。・・・・・・・・・・・1 44
3.外国の人たちは、地震国日本に原発が
あることを知っているでしょうか。・・・・・・・・17 21 7
4.原発の電気は安いと思いますか。・・・・・・・・・4 34 6
5.原発の後処理に19兆円必要だと知っていますか。・・10 34
6.後処理に19兆円に税金を使うことに賛成ですか。・ ・・4 40
(※回答者は45人ですが、合計が44人のところがあります。)
この率直な声を委員に届けます。
“原発のコスト安い”は
嘘!