「詳細な調査が進めば進むほど
処分場とされる可能性が高まる」
◆ 大型起振車による地下調査テストの様子
5月2日、大型起振車のテストをするというので片道2時間かけて瑞浪市に出かけた。
テストの場所は移転した瑞浪超深地層研究所(以下、研究所)の東側の山を1つ隔てた山腹にあり、道路行き止まりの広場であった。
途中は山を切り崩して道路を造ったため、東濃特有の瑞浪層群と呼ばれる砂礫層、その上に乗る戸狩層、断層の亀裂などが観察できるように説明板が設置されていた。
その道路沿いに5m間隔で受振装置が地面や溝に突き刺して固定され、突き刺せないところではガムテープで固定されていた。(小型起振車の受振器は地面に定置しておくだけで埋め込むんではいなかった。受信機も異なる。)
200mくらい先から起振車のエンジンの音が響いていた。
2台の起振車、隣が測定車
立つ場所により振動の強弱が明かに異なった。暗渠にしたところ、埋め立てたところ等で振動の強弱があるということだった。
2台を同時に作動させたとき、15mほど離れたところにある休息用の東屋はがたがたと音を立てて揺れた。
大型車は地下1000m〜 2000 m測定が可能
深く広く測定できるがデータは粗い
大型起振車 3dの力で地面を圧着
側の人と対比して大きさをイメージしてください
大中小各車でのデータをあわせて研究所周辺の地下の状況を知る。
それをもとに用地での1500mのボーリングの位置を決める。
というのが核燃の言い分。
◆ 90%の人々、 自分の住む地域に
高レベルの処分場はいや!
こんな地下調査を高レベル放射性廃棄物地層処分の研究施設のために許す自治体が今後現れるであろうか。世論調査会の調査では90%の人が自分の住む地域に高レベル放射性廃棄物の処分場ができることに反対している。
日弁連が2000年10月6日、岐阜市で開かれた第43回人権擁護大会で
「詳細な調査が進めば進むほど処分場とされる可能性が高まる」として東濃超深地層研究所の建設中止を決議した意味を瑞浪市も、岐阜県今こそ立ち止まって考えるべきである。
詳細な調査が進めば進むほど
処分場とされる可能性が高まる
・地質調査会社の人の話
地下のことは分からない。地震探査で調べて、その結果をもとにボーリングしたら、ボーリングの地点の地下の様子は分かる。
しかし少し離れた場所はやっぱり分からない。
※ 5月2日のテストの目的は
東濃地震科学研究所のため??
・午後からテストの様子を見に行った人の話
核燃の瑞浪地科学研究館のに同居している、東濃地震科学研究所の嘱託職員が
“この「テスト」核燃の予算で地震研究所のためにさせたもの”と言っていたとか。この話が本当だとしたら、核燃は予算を別の組織のために流用したことになる。
そう言えば午後1時過ぎに核燃の職員や作業員が一斉に車で帰っていった。核燃の仕事は午前で終わって、後は地震研究所のために使う時間でだったのかも知れない。
いずれが狐でいずれが狸かは分からないが、「テスト」の名目で地震研究所の資料とすることは十分あり得る。核燃が埋め戻して地権者に返還したと言っていたボーリング孔を地震研究所が利用し、それをあたかも核燃が調査を続けているかのように副所長が記者会見で発言するほど、データの共有がなされているらしい仲であれば、いまさら驚くこともないが、とことん利用しようという地震研究所の姿勢にあきれる。
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