「東濃鉱山坑道での研究の終了」は

 東濃鉱山の閉鎖ではない

                                         2004.4.2
 “研究の終了”に惑わされてはならない。
 引き続き東濃鉱山の坑道で何が何が行われるのか?


核燃・東濃地科学センターが2004年3月31日、
 
 昭和61年より当センターの東濃鉱山において、坑道を利用した地層科学
研究を進めて参りましたが、所期の目的を達成したことから、平成15年度末
をもって研究を終了することといたしました。

と発表した。

 そこで2004年4月2日 以下、 核燃・東濃地科学センターに確認した。
1.前年度と比較した東濃鉱山の予算は?
 2003年度:2億円弱(内訳 研究費と鉱山の維持費)
 2004年度:1億円弱(内訳 鉱山の維持費)
 限られた予算の範囲で何を優先するのか、との視点で決めた。
 2003年度当初に今回のことを決めていたのではない。
 
2.モニタリングの継続はするか?
 坑道内での試験研究は終了するので、設置している機器も使わない。核燃と
 してモニタリングはしない。ただし、外部機関(広島大学、名古屋大学など)が
 核燃が設置した機器を使うことはある。

3.ウラン鉱床での研究は継続するか?
 ナチュラルアナログ研究は東濃鉱山では行わない。
 坑内でのボーリングや坑道掘削はしないが、地上からのボーリングは行う
 可能性あり。
 ウラン鉱床については坑道以外で月吉鉱床の研究をする。

 以上のことから、大学や資源エネルギー庁およびNUMO(高レベル放射性廃棄物処分実施主体・原子力発電環境整備機構)の委託を受けた、研究機関が坑内で高レベル放射性廃棄物地層処分のための研究を行うことになる。(ごく一部に他の利用目的も含む。)

 既に外部機関が坑道利用を実施している。例えば
 @広島大学が核燃との共同研究として地下微生物の研究を行ってい。高レベル放射性廃棄物地層処分では、地下微生物が放射性廃棄物にどのような影響を与えるかという研究は欠かせない。その研究施設を東濃鉱山の見学コースに設け、研究しているらしく見せている。
 A名古屋大学が今年からスーパカミオカンデのニュートリノ感知のためのフイルムリフレッシュ作業を第二立坑の計測坑道を利用して行う。
 B第二立坑は高レベル放射性廃棄物地層処分のための研究施設である。しかし地層処分研究という目的を隠すために、岐阜県が(核燃が隠すならjまだ理解できるが、なぜ岐阜県がカモフラージュするのか!!)建設前から別の目的で立坑を掘削するかに見せかけ、(株)無重量落下施設として1/4を利用させている。
今後は、外部「研究機関」の利用だけになる。そして当然高レベル放射性廃棄物地層処分の研究を行い、データ取得を行う。

 つまり、研究所の跡利用の事前例であったり、他機関が使うことで核燃の「地層科学研究」の枠組みを取り払い、外部「研究機関」に地層処分研究をしやすくさせる。その研究データは地層処分に利用される。

 表面的には終わったように見せかけるが、核燃に変わって別の機関が高レベル放射性廃棄物地層処分の研究をするに過ぎない。実質は何も替わらない。
 しかし多くの人は誤解するだろう。上手に誤解させているに過ぎない。


 ◆2005年度で広域地下水流動研究の内、掘削を終える。そして期限のない観測に態勢に入る。同時期に東濃鉱山の坑道を利用した核燃の研究が終わるのは偶然の一致か??
 
◆ウラン探査終了が地層処分研究の開始の合図であった。
 東濃鉱山内の第二立坑建設は研究所建設の入り口であった。
 同時に広域地下水流動研究が、研究所への入り口であった。 
 超深地層研究所の立坑掘削や東濃鉱山坑道内での研究の終了及び広域地下水流 動研究の終了は、処分場への入り口か??

 住民の知らないところで、それぞれに周到に準備されている。こうしたことが重なり核燃への不信感はもとより、自治体への不信感や疑念が強まる。



  トップページへ

  核燃のページへ