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平成17年9月8日  太陽光発電普及協会東京支部 高橋元広

新エネ特措法(RPS法)は独占禁止法に違反している!
これを早急に見直し、正常化すべき!
(エネ庁幹部の英断の決意をお願い!)

 RPS法が2003年4月に施行され、はや2年半近くになる。法律本文は格調高く立派なもので期待したが、運用に関する部長留意事項(平成15年2月13日文書)が出るに及んで一挙に悪法に変身し、「稀代の悪法」となった。RPS法施行以来、自然エネルギーは停滞しはじめた感が強い。 次の三項が最大の難点となっている。
@ 新エネにゴミ発電を含めたこと
A 電力10社の新エネ目標義務量が極めて低く(2010年1.35%)ゴミ発電で殆どカバー出来、自然エネ 電気の義務量が極めて少なくてすむ形になってしまったこと(事実上、数年間はゼロで可のレベル)
B 新エネルギー等電気相当量に係わる上限価格は1kwh当たり11円とする
 注)Bの上限価格については(なお、これをもって、太陽光発電又は風力発電(事業目的を有しないもの)の発電設備から販売電力料金単価で余剰電力を購入することを妨げるものではない。)という文言が付記されている。

 ここで問題となるのが Bの上限価格の規定・導入である。 太陽光発電(三相と単相発電で10kw超が今後主力)、風力発電(三相で数百〜数千kwが主力)、バイオマス発電(三相)、ゴミ発電(三相)、地熱発電(三相)、中小水力発電(三相)等の発電電力を、11円/kwh以下で購入しなさい・11円/kwh以上で購入してはいけない・ということを法律(=部長留意事項文書)で規定したのである。 当時及び現今の電力単価は電力10社の平均単価で単相が23円30銭/kwh、三相で12円/kwhと見られ、このレベルが、いわゆる電力業界の市場価格と見られるなかで、上限価格11円/kwhを法律で規定したのである。これを受けて電力10社は03年4月以降に適用する購入メニューで風力発電で1円70銭/kwh〜3円80銭/kwh、代行申請に同意しない太陽光発電で2円90銭/kwh〜6円30銭/kwhという購入価格を提示している。

 電力10社は地域独占企業であり、総ての新エネルギーが、この地域独占電力会社に電力を売電するしか方法がない状況下にあって、新エネルギーの購入価格を上限値という形で規制したのである。これは「不公正な取引」を法律そのものが容認・強制したことになる。また、RPS法上では新エネルギーの購入を地域別各電力会社に全く義務付けしていない。電力会社が購入するも、しないも勝手という形にしている。現に風力発電では、設置計画していた設備が、電力会社が購入しないという態度を表明したため、中止に追い込まれたものが続出した。電力会社に新エネルギーの使用(=採用)を義務づけることをうたい文句にした法律が、地域独占の電力会社に全く購入を義務づけしていないことは、一方的に電力会社を利する形(=容認)にしている。これは「不当な取引制限」に該当する。

 新エネルギーは(ゴミ発電を除き)21世紀の地球環境を守っていく重要なエネルギー源である。これを育成強化していくのが、本来のRPS法の目的であり、よって法律本文は超党派で承認された。しかし、部長留意事項でこの主旨は総て打ち消され、しかも独禁法に違反する内容を抱えて、施行されるに至った。新エネルギーは停滞し、国民には殆ど知られず、公取からは違反例示や注意がなされている。電力会社の要求を総て取り入れ、新エネルギー発電者の要求は全く取り入れない姿勢で運用文書は作成された。結果は
「完全に骨抜きされた”稀代の悪法”」となったのである。法律本文を通過させた国会議員と国民全員にウソをついた法律となっているのである。この法律は「新エネルギー等電気相当量(=環境価値分)」と「電気(燃料費相当分)」という概念(=2成分)を電気料金にとりこんでいるが、全く分かりにくいといえる。京都議定書での「排出権取引」とも整合性がなく、さらに不明確である。

 3年ごとの見直し時期が迫っているが、このRPS法を正常な形にするため、次の見直しが必要と思われる。
@ゴミ発電をゼロ評価又は、十分の一評価とする。(ゴミ発電評価減)
A電力会社義務量を初年度1.35%からスタートし2010年度10%とする。
                          (義務量大幅アップ)
B新エネルギー等電気相当量に係る下限価格は、電力市場価格の1kwh当たりの価格を もって、下限価格とする。(下限価格制を採用する。新エネルギーを育てるため)
C電力10社に新エネルギーの購入を義務づける。(新エネルギーを育てるため)
D設備認定の代行申請を強要しない。(現行法を生かすだけ=いづれ電力会社に帰属)
E「新エネルギー等電気相当量」をEUの排出権取引と同価格評価とする。(全くイコー ルとする。ゴミ発電は 自動的に除外される)(京都議定書の排出権取引を容認し、国 内を速やかに統一して、RPS法を正常化させるべきである。)
F下限価格制の導入および排出権価格の導入(=リンク)および購入義務づけに伴い、
 新エネルギーの購入価格が市場価格を上回った場合、その差額を電力会社に補填するル ールを導入する。(必要な原資は、電源開発特別勘定から充当したらどうか)
G国内でのCO2排出権取引を容認し、自然エネルギー発電の発展をはかる。

 上記の@〜Gを取り込むことにより、独禁法に触れる内容(「不公正な取引」および
「不当な取引制限」)が取り払われると思われる。又温暖化ガス削減の京都議定書と歩調を合わせることが出来る。

 RPS法が抜本的にリニューアルして、国民に胸をはって説明出来る法律にするために、
上記の見直しは是非とも必要と思われます。英断を持って転換を決意されるようお願い致します。 宜しく ご検討のほど お願い致します。

                                   以上

6−6.新エネ特措法(RPS法)は独占禁止法に違反している(05.9.8)