6−25.京都議定書未達成の責任は
経産省・エネ庁が負うべきである!(4)



経産大臣殿 エネ庁長官殿
               

07.02.07  太陽光発電普及協会 東京支部 高橋元広

関連配布:総理・環境・農林水産・国土交通・総務・財務・文部科学の各大臣、自然エネ議連各位、エネ庁12部署、朝日、毎日、読売、日経、産経、共同通信、NHK,電力10社、電事連、太陽光発電協会、総合エネ調、新エネ部会、RPS小委、公取委

京都議定書未達成の責任は経産省・エネ庁が負うべきである!(4)

(我が国RPS法は誤った論理に基づく稀代の悪法、

根本的に・早急に修正しなければ存在の意義がない!)

我国には太陽光・風力・水力・バイオマス・地熱等の電気エネルギーと太陽熱エネルギー等の無尽蔵の再生可能エネルギーがある。これらを総てに優先して、エネルギーインフラに取り込み、地球温暖化対策とエネルギー自給率向上に寄与させていかねばならない。ここで重要なのは、地域独占企業である電力10社は、独占であるが故に、「再生可能エネルギーを総て受け入れる義務がある」ということである。その受け入れ価格は、「少なくとも市場価格(=電力会社が地域に販売している価格)を下限値として購入するのが、正当な常識の判断」ということである。平成6年に、我が国太陽光発電がスタートしたとき、電事連はこの常識に沿った「余剰電力購入制度」を導入し、太陽光発電を全量受け入れした。これが再生可能エネルギーを我が国に育てる基本形(=原則)なのである。2010年太陽光発電500万kw、風力発電300万kwという閣議決定目標値も導入され、国民はこれに大いに期待した。太陽光発電は高価なので、どのようなインセンティブ政策で、この目標を達成していくか期待されたが、エネ庁は「太陽光発電は40万円/kwが達成されたという虚偽の報告」を根拠に、補助制度を打ち切り、市場自立に期待すると称して、500万kw目標を完全に放棄した(達成する意欲と責任感が全く見えない)。風力発電は、導入初期から市場価格を満たすコスト力あり(=12円/kwh)と期待されたが、このころ導入されたRPS法により、見事に排斥され現状の130万kwにとどまっている。RPS法は「再生可能エネルギーを一定量以上利用することを電力会社に義務づけることにより、再生可能エネルギーの更なる導入拡大を図る」というものである。ここでの注目点は、「総て受け入れる義務がある」ものを、「一定量以上利用することを電力会社に義務づけ」と変更している点である。「独占電力会社は総て受け入れる義務がある」という認識が薄く、「電力会社に買ってもらう」という認識が強かったのか、超党派でこの文言は歓迎され受け入れられた。その後の目標数値の決め方は、「電事連が了承しなければ、義務量は決して高く設定できない」ということである。「電力会社の受け入れ義務」が「電力会社の義務量決定権」に変化した。電事連は義務量を免罪符に利用している感が強い。122億kwh(1.35%、2010年)は僅かに160億kwh(1.63%、2014年)になっただけで、欧州の先進的目標値には、遙かに及ばない。次に再生可能エネルギーを育てる最大要因の価格であるが、いつのまにかRPS法の重要な前提条件(規則?)という形で「最低の価格(上限値設定)」と「更なるコスト低減が必要(安くなければ購入しない)」ということが強く打ち出されている。この条件は全く理解に苦しむ。新エネルギーは育てて、どんどん量的拡大を図っていくものである。新エネルギー産業がどんどん成長していける価格で購入することが絶対に必要なのである。この視点が完全に欠落している。「最低限、市場価格で購入する」が大原則でなければならない。電力10社が、余剰電力購入制度を存続させるかどうか、存続させたとしても「その購入価格を切り下げる恐れあり(=市場価格以下)」ということが公然とささやかれている。この余剰電力購入制度は完全に電力10社に一任されている。RPS法では、新エネルギーは上限価格15円/kwhであるとし、その内訳は「電気(=燃料費相当分4円/kwh)」と「新エネルギー等電気相当量(=環境価値相当分11円/kwh)」で構成されるとしている。世間に全く通用しない訳のわからぬ規則(?)である。新エネルギーは製造コストに正当な利益をのせて購入されること(=最低限市場価格で購入すべき部分)、そして「CO2削減分といわゆる環境価値を同時に含んだ」環境価値(世界に共通して売買出来る環境価値)を別費用で評価して購入されるべきものなのである。ここでいう環境価値は発電者に固有に帰属するものであるが、RPS法では電力会社に帰属すると勝手に決めているようである。現在のRPS法の価格ルール(特に上限価格を決めて買い叩く、環境価値を勝手にとる等は公取法に違反するのではないか)は世間に全く通用しないが、独占なるが故の勝手が許されるのだろうか。 RPS法に基づく電力購入により、電力10社に多大の負担が発生している(2010年では1千億円程度)という。全く信じられないことである。電事連はその内容を詳細に資料にして、国民に説明すべきである。もしその根拠が希薄であれば、風評の責任が発生する。負担が事実であれば、国民が均等にその分を負担すべきであろう。電力10社は、本来新エネルギーの購入義務が有るのだから、そのとき新たに負担が発生したときは、遠慮無くどんどん電気代に乗せて回収すればよいのである。RPS法が無くても、我が国の自然エネルギーは、電力会社の本来の姿勢(=独占企業の有るべき姿=自然エネルギーの購入義務と適正価格の買い上げ)が、正当に発揮されれば、適切に育っていく筈である。経産省・エネ庁と電力10社は、何故にかくも自然エネルギー発電を過酷に扱うのであろうか。原子力発電と同等以上の国の育成策が、新エネルギーには未だ必要なのである。これは国民の常識であり、共通の願望である。 自然エネルギー発電者が正当に利益を得られる仕組みにして、我が国の自然エネルギーインフラを構築していかねばならない。 これを旗振り出来る権限が、経産省・エネ庁に国民から負託されている。それを行使せずに、今のままで、事態が進行していったときは(=特に気候変動がどんどん進んでしまうなど)、経産省・エネ庁は大いに責任ありとなるのではないだろうか。時間の浪費は許されない。京都議定書の2012年までにはあと6年ある。経産省・エネ庁は、抜本的に政策変換し、自然エネルギーの導入に全力を挙げて、取り組んで頂きたい。     以上