6−23.「RPS法の審議見直し」に際して朝日新聞の社説紹介



経産大臣殿
      07.1.22  太陽光発電普及協会 東京支部 高橋元広

「RPS法の審議見直し」に際して朝日新聞の社説紹介

 平成18年10月31日の朝日新聞社説を、ここに忠実に再掲載します。有識者であるマスコミの意見を多くの方に見て頂きたく、関連配布もします。一読して下さい。

関連配布:総理・環境・農林水産・国土交通・総務・財務・文部科学の各大臣、自然エネ議連各位、エネ庁12部署、朝日、毎日、

読売、日経、産経、共同通信、NHK,電力10社、電事連、総合エネ調、新エネ部会、RPS小委、公取委

「自然エネルギー」買い取り量を増やせ(朝日社説:平成18年10月31日)

 風や太陽など、身の回りにある自然エネルギーをもっと使えないものか。電力会社に発電の一定量を自然エネルギーでまかなうことを義務づけた新エネルギー利用法(RPS法)がスタートして3年がすぎた。2011年からの義務量を決める審議会が近く始まる。高い目標を掲げ、それによって日本のエネルギー政策を変えたい。RPS法は一応順調だ。電力会社は義務量のほとんどを外部から買い取る。昨年度、電力業界は義務量の40%以上も多く調達した。超過分は次の年に繰り越すことができる。過去と合わせると、もう「1年分の貯金」ができてしまった。そんなに貯金が増えるのは、そもそも義務量が少ないからだ。今年は発電量全体の0.5%。目標の最終年の10年でも1.35%にすぎない。石油の枯渇が見え、温暖化が進む時代にふさわしい数字ではない。計算の仕方が少し違うが、欧州連合(EU)は04年の実績が約14%、「10年には21%」という目標に向かって走っている。日本では義務づけが少ないので、電力会社には切迫感がない。03年、風力発電に適した北海道や東北などの電力会社4社が新しい事業者を募った。応募は200万`hを超えたが、入札枠は合計34万`hだけだった。自然エネルギーはコストが高く、変動が大きい。お付き合い程度にとどめたい。それが電力会社の本音だろう。そんな電力会社のやる気のなさに拍車をかけるのが政府の姿勢だ。「太陽光発電で世界一」という日本の長年の指定席が昨年末、ドイツに奪われた。日本では買い取り価格がドイツの3分の1にすぎないうえに、家庭用への政府の補助が年々減り、今年3月で消えた。日本企業が世界の太陽光パネルの5割近くを生産しているのに、国内市場を拡大する支えを失ってしまった。日本の自然エネルギーはまだまだ開発することができる。それなのに義務量を抑え、後押しをやめることで、開発が頭打ちになっているのだ。自然エネルギーは純粋な国産エネルギーだ。石油や石炭、原子力ほどの発電量は期待できないにしても、原油の高騰や産油地域の混乱に左右されず、エネルギーの安全保障の面でも十分に役立つ。11年からの義務づけを論議する審議会では、いまの義務量の延長ではなく大胆な数字を定めてもらいたい。それだけの発電をしたり受け入れたりするには、様々な工夫が必要だ。風力発電の変動をやわらげる蓄電池の設備を増やす。北海道から本州への送電線を拡充する。太陽光発電には、補助を復活するか、買い取り価格を引き上げる。これらに必要な費用は、電力会社だけでなく社会で広く負担すればいい。何もしなければ、自然エネルギーは増えない。どう増やすかは、政府の意志にかかっている。