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2006.05.10 太陽光発電普及協会東京支部 高橋元広 


「RPS法パブリックコメント」に関して、
「抜本的な制度変更」または「廃案」の
二者択一しか方法はない!


 
RPS法のパブリックコメントが公募されている。RPS法は平成14年6月に超党派で法律本文が可決され、平成15年2月頃、施行細則が部長留意事項の形で明確化され、同年4月に全面施行された。法律本文は電力会社に新エネルギーの供給を義務づけ、よって我が国の新エネルギー(ゴミ発電を含む)を育成するとした立派な内容である。しかし、部長留意事項が公表され、その細則内容と具体的数値が公表されるに及んで、我々「自然エネルギー関係者」は、
その豹変ぶりに唖然とした。


 まず第一は、新エネルギーの価格と内訳についてである。新エネルギーは、上限価格15円/kwhであるとし、その内訳として「電気(=燃料費相当分4円/kwh)」と「環境価値(=11円/kwh)」で構成されるとした。  太陽光発電の売買電が等価(=単相三線で23円30銭/kwh)という実績事項は、電力会社に存続を願望する形で、特別の例外事項として継続させた。新エネルギーの価格を、部長留意事項という一片の文書で、一方的に決めてしまうという「驚くべき措置」が盛り込まれたのである。(=独占禁止法に違反する内容である。)新エネルギーの価格は、「新エネルギーを育成強化する」と言う観点から、「少なくとも市場価格(=電力会社の販売価格)かそれ以上の価格(=市場価格を下限値とする)で購入する」と取り決めるのが妥当な設定である。この一方的な上限価格制度の故に、風力発電が2〜4円/kwhでなければ電力会社は購入しない・又義務量が満たされているが故に(2〜4円であっても)電力会社は購入しない(購入する必要がない)という異常事態が発生し、我が国の風力発電が大幅に停滞させられた(朝日新聞社説)という話は有名であり、今もその状態は続いている。(契約で認めたもののみ購入)


 第二は、新エネルギーの購入義務が、電力会社に「全く無い」(事実上ゼロ)という事である。市場価格を目指して新エネルギーが価格努力を行い、設備設置しても、「そんな電気は買いませんよ」と電力会社が言えば、新エネルギーは全く行き場を失う。風力発電の事例がそれを示している。これの対案は当然の事ながら、電力会社に購入義務を負わせるか(市場価格で)、又は購入に伴い損失が発生した場合、国がそれを補填してでも、購入させるかのどちらかにしなければならない。 


第三は電力会社に義務づけた「新エネルギーの供給義務量」があまりにも低く、「供給義務の役割(=本来の法律主旨)」が完全に骨抜きにされているという事実がある。(義務量の大半は「ゴミ発電」で占められ、風力発電は間に合っているので、購入する必要がないとなった。)この対案は、当然の事ながら、「供給義務量を大幅に増やす」(例えば1桁アップ:0.85%〜1.35%を、8.5%〜13.5%に増やす)という措置が必要となる。(補助的な中間対策として、ゴミ発電を別枠で管理し、供給義務量から除外する方法もある。) 


第四は電力料金の単価内訳に、経済的に全く認知されていない「環境価値」を、「環境価値分(11円/kwh上限)」として、無理やりに、突然押し込んだことである。従来の市販電気料金(例えば単相三線で23円30銭/kwh、三相三線で12円/kwh)には、環境価値分というコスト成分は全く含まれていない。(光発電の電気も、原発の電気も等価で販売している。) 他のあらゆる個々商品でも、環境価値分というコスト要因はない。電気は一物一価であり、価値を二分して、別取引するなど出来ない。新エネルギーの電気も、電力会社の販売電力と、少なくとも同等に扱われるべきである。環境価値は、市場での取引価格を基本にした上で、改めて「プレミアムという形で別の価値評価を与え、取引の双方が合意した上で、価格を取り決めるべき」ものなのである。 RPS法は「経済の大原則に反するルールを、新エネ特措法で、身勝手に持ち込んだ」のである。大変な誤り・暴挙と言わねばならない。 


RPS法は電力会社の主張を100%受け入れ、新エネルギー生産者の意見を100%排除した。法律本文に賛成した議員と一般国民は「裏切られた・騙された感」が強い。 


 
RPS法は、前述の「第一〜第四」に述べた対案を取り入れて、再度制度設計するか、それが不可なら「法律そのものを廃案」にしたらよい。
 RPS法の世情評価は、新エネルギー発展に全く寄与していない・新エネルギーの抑制法そして「稀代の悪法」と言うものである。世間はその存在を知らない。自然エネルギー発電に全く寄与していないからである。



 ドイツでは太陽光発電が、購入価格の優遇制度(70円/kwhで20年間買上げ保証)・低利融資制度そして設置補助金で大幅に伸び(04年度でドイツ:36万3千kw、日本:27万2千kw)、世界一になったと報じられている。我が国は、拙劣な自然エネルギー政策で、ドイツに後塵を拝している。


経産省・エネ庁は抜本的見直しで、RPS法を再生させるしか方法はないと思われる。  法律本文が生かされる「再検討」をお願いしたい。


                               
以上

6−13.「RPS法パブリックコメント」に関して、「抜本的な制度変更」
又は「廃案」の二者択一しか方法はない!