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白い巨塔(選挙編)

大河内教授「選挙民の諸君。
        候補者の里見君は私の教え子で、清潔な男だ」
財前「里見、せっかく皆さんが集まってくださってるんだ。お前も頭ぐらい下げろよ」
里見「頭を下げる..................つもりはございません」
財前「里見、それは俺のセリフだ」
里見「そうか、アハハ」
大河内・財前「ハッハハハ」


                                 白い巨塔(選挙編)  完



白い巨塔(プロレスラー編)

里見「財前、顔色がよくないぞ。大丈夫なのか」
財前「見ればわかるだろう、里見。ずっとボストンクラブ(逆えび固め)を掛けられて
    いるんだ。カットに入ってくれ」
里見「タッチもせずにリングに入ることはできないよ」
財前「プロレスにカットプレイは当たり前のことだぞ。いいから入るんだ」
里見「断る」
財前「おい、里見。そんなことを言っていると俺たちは敗けてしまうぞ」
里見「フェアプレイに徹して、たとえ敗けたとしても悔いはないよ」
財前「頼む。頼むよ、里見。このとおりだ。俺はこの闘いに敗けるわけにはいかないんだ」
里見「闘っているのは、君だけじゃない」

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国平弁護士「まず始めに、皆さんにお尋ねしたいことがあります。当日のミル・マスカラス
        のマスクはどんなものだったのでしょうか、お答えください。安西先生」
安西「は、はい。覚えていません」
国平「佃先生」
佃 「黄色のチェックだったような」
国平「金井先生」
金井「グレイの縞じゃないでしょうか」
国平「柳原先生」
柳原「あの、ミル・マスカラスは千の顔を持つ男と呼ばれているレスラーです。ですから
    マスクはいくつもあるのではないかと」
国平「けっこうです。いいですか、今のことでわかるように人間の記憶というのは非常に
    あいまいです。ですから、当日のミル・マスカラスの見解もおそらくは様々でしょう。
    が、しかしそれではいけません」
里見「柳原君、本当のことを言いなさい」
国平「それはどういうことでしょうか」
里見「その日、ミル・マスカラスは会場には来なかったのです。
    そして、マスカラスのマスクを被って試合をしたのは、実は柳原君だったのです」
国平「それは本当のことですか」
佃 「私はそんなことは聞いてませんよ」
安西「私も初めて聞きました」
国平「柳原先生、どうだったんですか」
柳原「ええと、どうだったかなあ」
一同「どうだったかなあ、じゃねえだろ、柳原!」

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東政子「佐枝子さん、あなたは菊川さんとお付き合いなさい」
佐江子「お母様。私、自分の結婚相手は自分で探します」
東貞蔵「佐枝子、まさかお前、里見君のことを」
佐枝子「私は里見先生にお会いして強く生きることを教えられたの。私はこれから里見
     先生のように強く生きたい。だから私、女子プロレスラーになります」
東夫妻「げえっ!」


                               白い巨塔(プロレスラー編)  完


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