プロローグ

咲海さんから頂いてしまいました。ヒイロ×リリーナ……しっ…幸せ……(ばたり)
しかも、なんと連載なのです!。
『感情』に戸惑うヒイロの愛らしさったら…。(by十月)


たった一人のために

たった一人の少女のために

心の底から 初めて 

『生きたい』と

『生きて帰りたい』と望んだ・・・・

それが『感情』だと気づいたとき、

心の中に芽生えた優しい気持ちに

ただ・・・・・・・

戸惑う・・・・



ギリギリの選択は慣れていたはずだった。

大事の前の小事など、気にとめたことは一度もなかった。

なのに

ふっと、瞼に蘇る彼女の瞳が

ふっと、耳にこだまする彼女の声が

なぜだか無性に愛しくて

『喪くしてはいけない』と自分の心を走らせる。


いつ死んでもいいと、

死を望んですらいた、この心の中に

いつももうひとつの声がする



『私のために生きてちょうだい・・・・・』



その声で、

いま

また、生かされている。


そう・・・・

生きなくては・・・・

もう一度、彼女の声を聴くまでは

もう一度、彼女の瞳に写る自分を見るまでは


こんなところで、

死ぬわけには行かない。



その声は何処か遠くで聞こえていた。
必死に自分の名前を何度も、何度も叫ぶ声。
その声を自分が求めていることに気がつき、突然、意識は覚醒した。


『答えて、ヒイロ』


張り裂けそうなほど切ない声に、彼の意識は瞬時にして覚醒する。
また、この声に助けられたと、彼は目をつぶった。
何度目だろう・・・・
この声に助けられるのは。


ぼろぼろになった機体で、そこに戻ったとき、
自分を一番に出迎えてくれたのは、その少女だった。
面影の中に幼さを残しながら、目には強い光を宿すその少女は
一瞬にして、すべての人を魅了する天性の『オーラ』を持っている。
それが自分と同じ年の少女・・・・


リリーナ。


彼女の声に、

彼女の存在に

自分は生かされている。

迷いながら、未来を模索している。





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